大山信仰のデザイン
大山信仰のデザインとして、"水"、"石"、"木"を素材とする特徴的な造形物があげられる。
"水"のデザイン
多くの先導師旅館の庭先に手水舎が置かれ、これら手水舎の源水の多くは、各旅館後背の山から引いた水を使用している。また元滝、良弁滝、愛宕滝、大滝などといった滝も大山の水による造形を特徴づけている。
"石"によるデザイン
その数から玉垣が象徴的な造形物としてあげられるが、この他にも写真にみられるように寺社の石段、石仏、参道沿いの灯籠、石の道標などが山内各所に散見できる。また下段中央には石造の納め太刀といった珍しい造形物もみられる。
"木"によるデザイン
圧倒的に板まねきが多くその代表としてあげられる。こうした板まねきは先導師旅館のみならず、参道のお茶屋やみやげ物店の軒先や店内に数多く掲げられており、庶民信仰を特徴づけるそれら木彫の造形技術は見事である。
"布"によるデザイン
大山信仰のデザインとして、"水"、"石"、"木"を素材に特徴的な造形物がみられるとしたが、この他では布を素材としたデザインもみられる。その代表には、大山の夏山期間などに参拝に訪れる大山講中がお揃いで着る行衣や参道のお茶屋などに掲げられた布まねきがあげられる。