令和5年度に実施しました県立図書館ボランティア朗読会(以下朗読会)は、令和4年度に開催したLib活「本を選び、本を読み、本を朗読する講座(以下朗読講座)」の受講生が、県立図書館と所蔵本の魅力を伝えるため、ボランティアとして取り組んできた活動です。朗読講座で学んだ知識と技術を生かしながら、1年間で4回の朗読会を開催することができました。
(写真は第4回朗読会の様子)
令和4年9月に価値を創造する図書館として新しい本館が開館した県立図書館ですが、その魅力をより多くの県民の皆様に知っていただけるよう、朗読会の運営や進行方法を話し合い、朗読会のテーマ設定にも工夫を凝らしながら行いながら作り上げてきました。
朗読会のテーマは、当館の展示やイベントとの連携を意識して決めており、第1回(6月10日)は、1階企画展示「関東大震災100年神奈川県の被害と復興」と連携し「明日へ」、第2回(9月2日)は、本館開館1周年を記念して「おめでとう」、第3回(12月16日)は、3階企画棚シコウの窓のテーマ「日記」から「日々のこと」、そして第4回(3月9日)は、1階窓面の常設「共生」棚を意識し、「ともに...」としました。
朗読する本は、各回テーマにあわせてボランティア各人が想像を膨らませ、自ら選書しています。
「今まで読んだことの無い本だったが、興味が湧きました」「耳で聴くことの幸せを感じました」「気持ちが揺さぶられ、思わず涙が出てきました」など、アンケートでいただく参加者の声を励みに1年間活動することができました。
全4回で、合わせて100名を超える皆様に参加いただくことができましたことを、大変うれしく感じており、さらに次へとつなげたいと考えております。
そうした中、「ぜひ朗読会を継続してほしい」「また来たい」などの声の後押しもあり、令和6年度以降も朗読会の実施が決まりました。
朗読会の開催時期や内容については、県立図書館ホームページ等でお知らせしています。今後も県立図書館をご利用いただくとともに、ホームページもあわせてご覧いただき、当館が皆様にとってより身近な学びの場となりましたら幸いです。
(県立図書館:朗読会担当)
第3回朗読会で読まれた作品 テーマ 「日々のこと」
「方丈記」(鴨長明/著 髙橋源一郎/訳)
『日本文学全集 07 枕草子』 池澤夏樹/編 河出書房新社 2016年
請求記号:918/113/7 資料コード:22903835 OPAC(所蔵検索)
『病牀六尺 岩波文庫 改版』 正岡子規/著 岩波書店 2022年
請求記号:イ914/マB 資料コード:23341340 OPAC(所蔵検索)
『ぶぅぶぅママ』 小路智子/作 BL出版 2018年
請求記号:E1/シ 資料コード:23054711 OPAC(所蔵検索)
『無人島のふたり~120日以上生きなくちゃ日記』 山本文緒/著 新潮社 2022年
請求記号:915.6/67 資料コード:23434483 OPAC(所蔵検索)
第4回の朗読会で読まれた作品 テーマ「ともに...」
『「センス・オブ・ワンダー』 レイチェル・カーソン 著 新潮社 1996年
請求記号:934/166A 資料コード:110827300 OPAC(所蔵検索)
『バスが来ましたよ』 由美村嬉々 著 松本春野 絵 アリス館 2022年 朗読者私物
『知里幸惠 アイヌ神謡集』 知里幸惠 著 中川裕 補訂 岩波書店 2023年
請求記号:イ38/アA 資料コード:23496086 OPAC(所蔵検索)
『6カ国転校生ナージャの発見』 キリーロバ・ナージャ 著 集英社インターナショナル 2022年
請求記号:372/146 資料コード:23391642 OPAC(所蔵検索)
『手話でいこう ろう者の言い分聴者のホンネ』 秋山なみ 亀井伸孝 著 ミネルヴァ書房 2004年 朗読者私物
『くまとやまねこ』 湯本香樹実 著 酒井駒子 絵 河出書房新社 2008年 朗読者私物
『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』 ジェーン・スー 著 幻冬舎 2014年
請求記号:367.21/321 資料コード:22795959 OAPC(所蔵検索)