6月10日(土曜日)、県立図書館本館4階学び⇔交流エリアにて県立図書館ボランティアによる第1回の朗読会「明日へ」が行われました。
当館本館1階ギャラリーにおいて6月9日から始まった企画展示「関東大震災100年 神奈川県の被害と復興」と連携し、震災や復興をテーマとした6作品をボランティアが朗読しました。
朗読会のタイトルは『明日へ』。「私たちは、歴史的な記憶を忘れることなく、その都度、立ち上がり、あすへ、あしたへ歩み続けるだろうと思います。」という冒頭の力強い語りの後、朗読者一人一人が選んだ作品を朗読していきました。
今回選ばれた作品は、関東大震災の発生を克明に記した図書から震災の被害にあった人物が家族にあてた書簡、復興していく街々や東日本大震災を扱った物語や絵本など様々でした。
関東大震災から100年という長い年月を、朗読者が作品を通してつないでいく形で構成されたプログラムからは、震災の恐ろしさだけでなく、復興を目指す人々の思いや希望をも感じていただけたのではないでしょうか。
朗読会本番に向けては一ヶ月前から準備を重ねてきました。テーマに沿った選書は、ボランティアの皆さんが一番苦労していたところです。また、準備は朗読の練習だけでなく、著者が過ごした時代や著作の背景についても調べるなど、選んだ作品の読み込みをさらに深める工夫をしてきました。
視聴していただいた皆様には、どのように伝わったでしょうか。朗読者を通して、著者の思いがうまく伝えられたとしましたら幸いです。
県立図書館ボランティアによる朗読会は、今年度内あと3回予定しており、すでに次の朗読会に向けて準備を始めているところです。
次回朗読会は、9月2日(土曜日)14時30分から、県立図書館本館開館1周年を記念し、「おめでとう」をテーマに実施します。
ボランティア、スタッフ一同、皆様により良いものをお届けできるよう準備を進めてまいりますので、ぜひお越しください。
第1回朗読会で読まれた作品
「関東大震災」 吉村昭 文藝春秋 1973年
請求記号:K45/71 資料コード:50425255 OPAC(所蔵検索)
「書簡 菊栄から母・姉 宛 震災報告 1923年9月3日(山川 菊栄)」
11月8日(水曜日)まで展示ギャラリーで展示しています。
「銀座復興 他三篇」 水上滝太郎 岩波書店 2012年
請求記号:イ913/ミa 資料コード:22720585 OPAC(所蔵検索)
「横浜の時を旅する ホテルニューグランドの魔法」 山崎 洋子 春風社 2011年
請求記号:K68.1/314 資料コード:60593167 OPAC(所蔵検索)
「タンポポ あの日をわすれないで」 光丘真理 文研出版 2011年
請求記号:E1/ミ 資料コード:22663959 OPAC(所蔵検索)
「フラダン」 古内一絵 小学館 2020年
請求記号:913.6/4383 資料コード:23389414 OPAC(所蔵検索)
(神奈川県立図書館:イベント担当)