ナフサ不足の影響によるおなじみの商品パッケージの白黒化が話題となっています。
お菓子売場で子どもに「ナフサって何?」「ナフサじゃないとダメなの?」って聞かれたらどうしますか。
県立川崎図書館は、工学・産業技術・自然科学分野の資料を収集・提供する専門的図書館ですが、「ものづくり入門コーナー」には、その分野の専門でない方にも親しみやすい資料があります。その「ものづくり入門コーナー」に本書はあります。
『みぢかな材料図鑑』では、身近なものの材料を、金属、プラスチック、ゴム、木材、セラミックスの5章に分けて紹介しています。「みぢか」の中には、宇宙で使用される材料も登場します。
「ナフサ」を求めてプラスチックの章へ進むと、最初に「ポリエチレンテレフタレート」が紹介されています。舌が絡まりそうな名前ですが、英語表記の略は「PET」。個々の材料名は専門的ですが、本書は生活で見かけるモノの写真から、どのような材料が使われているかわかるようになっています。ここでは、おなじみの「ペットボトルのボトル本体」「卵のケース」「フリース」などの写真が掲載されています。
それぞれの材料紹介ページには、基礎知識として「特徴」「弱点」「どうやってつくられる?」があります。「豆知識」で紹介される「ペットボトルの飲み口に白と透明があるのはなぜ?」(p.43)などは、ちょっと人に話したくなります。
「どうやってつくられる?」では、石油を蒸留してペットボトルの形にするまでの過程が図解され、蒸留するときの温度の違いで、重油、軽油、灯油、ナフサ、ガソリンなどに分かれることも記されています。「ナフサって何?」に答えてくれそうです。
この他、「バイオプラスチック」「生分解性プラスチック」を含めて、プラスチックの章では全部で20もの種類について解説があります。
「ナフサ」を探して手に取った本書ですが、よく見聞きするけれどよくは知らない材料の世界も見せてくれました。小説などで見覚えのある「マホガニー」や「ジュラルミン」も紹介されていて、色や質量など材料の特徴を知ることは創作や鑑賞にも役立つと感じました。
『みぢかな材料図鑑』には、再利用できる材料の「識別表示マーク」についての解説もあります。様々な材料の特徴から、なぜその材料で作られているのか、材料同士の組み合わせの理由やコスト、リサイクルへも発想をつなげてくれる一冊でした。本書で紹介されている写真はイメージで、必ずしも本書で紹介された材料から作られているとは限りません。新しい材料もこれから現れるかもしれません。材料について、もっと詳しく調べてみたいと感じたら、ぜひ県立川崎図書館で所蔵する専門の資料もご利用ください。
『みぢかな材料図鑑』 芹澤愛〔ほか〕/監修 岩崎書店 2025年
請求記号: 501.4/347 資料コード: 81828097 OPAC(蔵書検索)
(県立川崎図書館:K.K)