神奈川県立川崎図書館ものづくりギャラリーでは、令和4年11月11日(金曜日)から令和5年3月31日(金曜日)まで、展示「自動運転の今~技術開発と神奈川県の取組み~」を開催しています。
自動運転は交通に関するさまざまな課題解決が期待される技術として開発が進んでいます。有名芸能人を起用し、ハンドルから手を離して走行する自動車に乗っている様子を映した自動車メーカーのTVCMなど、最近メディア等でも自動運転に関連した技術を目にする機会が増えているように思います。
今回の展示では、ものづくりライブラリーの川崎図書館らしい専門的な資料をはじめ、できるだけ新しい技術や社会の動向についてもお伝えすることを目指して資料の展示を行っています。
ところで、神奈川県では「さがみロボット産業特区」の一環として、県内の企業による自動運転実用化に向けた実証実験を支援していることをご存じですか。展示期間中、前期と後期に分けて実証実験の概要パネルやPR動画などを展示しています。
前期は「横浜みなとみらい/中華街エリアでの実証実験」を特集し、開催エリアの停車スポットがイメージできるようなマップを作製し、関連資料とともに御覧いただけるようにしました。
後期展示は「大学キャンパス内を走る自動運転バス」として、現在、藤沢市内の大学キャンパスで定常運行されている自動運転シャトルバスについて、開発の経緯や自動運転車のしくみなどを解説する展示を行っています。
また、この自動運転シャトルバスの車両に欠かせない技術のひとつであるLiDAR(レーザー光を周囲に照射し、周辺物体までの距離や反射強度を計測する装置)の実機を間近に御覧いただくことができます。実機のうち1つは、LiDARの中の構造をみることができる、またとないチャンスです。
展示に関連したイベントとして、2月25日(土曜日)には慶應義塾大学で自動運転シャトルバスの開発、研究に携わっている大前学先生をお迎えして、講演会を行いました。
大前先生には自動運転技術の研究の概要や、大学で運行されているシャトルバスについてお話しいただき、これからの自動運転社会についても先生のお考えを伺うことができました。先生のお話しには、時おり笑いが起き、質問タイムには次から次へと質問が向けられ、参加者の皆さんの様子から自動運転についての関心の高さを実感しました。
展示は3月31日(金曜日)まで開催しております。当館のものづくりギャラリーで自動運転の「今」を感じていただければ幸いです。
最後になりましたが、今回の企画展示に関しましては、展示する解説パネルや、自動運転車両の模型、実機の展示など、いくつかの団体から多大なるご協力をいただきました。この場を借りて厚く御礼を申し上げます。
参照:展示資料一覧
(県立川崎図書館:展示企画担当)