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R4子ども読書活動推進フォーラムチラシ

令和4年12月11日(日)、子ども読書活動推進フォーラムを開催しました。

このフォーラムは、読書の大切さについて理解を深め、県内の優れた読書推進の取り組みをみなさんに知っていただくことを目的として、平成16年度より開催しています。

昨年度からは、主な対象を中学生~大学生とし、生徒・学生の方のほか、司書教諭、学校司書、子どもの読書活動に関心のある方などにご参加いただいています。

今年は、新しい本館の「学び⇔交流スペース」を会場とし、オンライン(Zoom)でも配信を行いました。

第1部では、令和4年度子供の読書活動優秀実践校文部科学大臣表彰を受賞された、横浜市立山内中学校の事例発表が行われました。会場には、石崎一敏校長先生と、学校司書の山口菜穂子さんがお越しくださいました。

活動内容は動画にまとめられており、図書委員が中心となって積極的に活動する様子が伝えられました。校内では、本の宣伝ポスターの掲示、動画の作成、図書委員や保護者のボランティアによる読み聞かせの会など、読書意欲を引き出すような取組みがなされていました。

また、地域の図書館と連携し、司書によるワークショップやビブリオバトル、講演会を開催しているほか、横浜市山内図書館のティーンズコーナーの展示を図書委員会が担当するなど、学校外にも活動の幅を広げています。

山口さんの質疑応答によると、図書委員の活動は、基本的に自ら企画し実践しているとのこと。保護者や図書館、NPO団体など、様々な方と関わりながら、活き活きと活動している姿が印象的でした。

山内中学校 事例発表

第2部は、『マカン・マラン』シリーズなど、世代を超えて楽しめる作品を執筆されている作家の古内一絵さんを講師として、ヤングアダルト世代に向けた講演が行われました。

講演の前半では、中学生と高校生から事前にお寄せ頂いた9つの質問にお答えいただきました。

「この物語を書こう!と思うきっかけはあるんですか?」、「大人なのにどうして私たちの気持ちがわかるんですか?」といった質問に対して丁寧にご回答いただき、悩みに対してはアドバイスをくださいました。

古内先生リモート講演の様子

後半では、古内さんのご経験に基づき、「何か一つ、スポーツをマスターする」、「短期留学」、「中学英語に慣れ親しむ」という3つのテーマで、10代のうちに経験しておいてよかったことをお話いただきました。

留学中に食べ物のピザをめぐって体験したカルチャーショックの話など、楽しいエピソードもお聞かせいただきました。

ご講演の最後には、ヤングアダルト世代に向けて4冊の本をお薦めいただき、早速読んでみたくなりました。

体調不良のため、リモートでのご出演となりましたが、対話を大切にされる古内さんの温かなお人柄が伝わってくるご講演となりました。

神奈川県立の図書館OPAC 古内先生の著作一覧

動画をお作り頂いた山内中学校のみなさん、ご出演くださった古内さん、ご尽力頂いた関係者の方々、そして参加者の皆様のお力によって、今年も充実したフォーラムを開催することが出来ました。

ありがとうございました。

(県立図書館:令和4年度子ども読書活動推進フォーラム担当)