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ブッククラブの様子

9月に新しい本館がオープンし、本を通じて人と人が交流できる新たなスペース「学び⇔交流エリア」が生まれました。明るいオレンジ色の絨毯が目を引くこの場所を拠点に、「Lib活(リブカツ)」という新たな取り組みが始まりました。今年度は3本のプログラムが始動し、そのひとつが「after5ゼミ」です。

「after5ゼミ」は、身近な課題を図書館で考える語らいの場です。話題を提供してくださる講師のレクチャーをもとに受講者がグループで話し合い、講師と対話する「ゼミ」と活動期間中のテーマを受講者同士で深めていく「ブッククラブ」がセットになった講座です。これらが入れ子になって交互に進んでいきます。最大の特徴は、閉館後の図書館を利用していることです。「ゼミ」は、閉館後19時からスタートするため、平日に当館へ立ち寄ることができなかった方もご参加いただけるようになっています。

一方、「ブッククラブ」は、ゼミでは足りない受講者同士の意見交換の時間を補う役割も担い、まさに「after5ゼミ」を両輪で支えるかたちとなっています。また、これまでの単発的な講座とは異なり、期間中は同じメンバーで、魅力的な講師陣のお話を伺い、話し合い、いろいろな視点からテーマを掘り下げていくことができる点も魅力のひとつです。

今年度は「働くことと暮らすこと」をテーマに、「ゼミ」と「ブッククラブ」が4回ずつ組まれています。「ゼミ」では、東京藝術大学社会連携センター特任教授の伊藤達矢先生がファシリテーターを務め、受講者の発言を促し、話を整理しながら、ゲスト講師と受講者との間を取り持ってくださっています。

「ゼミ」の内容については、当館のブログで各回ご報告していますので、「司書の出番」をご覧ください。

受講者同士の意見交換の場は初回から活気に溢れ、回を重ねるごとに緊張感もほぐれてきた様子が見て取れます。特に「ブッククラブ」では、4~5名のグループに分かれ、受講者のみでゼミの振り返りやテーマに関して読んできた本などについて話し、ゼミの仲間同士で意見を共有しています。そのため、ゼミ生同士の距離感も少しずつ縮まっているように感じます。

前半の時間は、前回の講師のお話から感じたこと、印象に残ったことなどを自由に話し合い、後半は、それぞれがテーマに沿って読んできた本について紹介しています。講師に関連する本、テーマに合わせて自分で選んできた本など、読んできた本はジャンルもさまざまですが、どうしてこの本を選んだのか、どの箇所が気になったのかなども知ることができ、各ゼミ生の新たな気づきにつながる場になっています。

講師の方々にご協力いただきながら、第1期ゼミ生のみなさんと一緒に、図書館で学びを深めるコミュニティをつくっていきたいと思います。

※写真はブッククラブの様子

(神奈川県立図書館:after5ゼミ担当)