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図書館できごとファイル
令和4年10月2日(日曜日)、神奈川県立図書館の新しい本館の開館を記念して、東京大学名誉教授 上野千鶴子氏を講師にお招きし、開館記念講演会1「女性を取り巻く課題解決のために~情報は力、学問は武器~」を開催しました。
当館では、藤沢市江の島にありました「県立かながわ女性センター」図書館の資料移管を受けて、男女共同参画関連資料を資料の柱の一つと位置付け、収集に力を入れています。
これらの資料群を中心に、女性学、ジェンダー研究のパイオニアでいらっしゃる上野千鶴子氏にご登壇いただくことで、多くの県民の皆様に当館の資料を知っていただければと願い、ご講演をお願いしました。
応募締切日を迎えてびっくり!会場参加申込が募集数の12倍の狭き門になっており、皆様の関心の高さを実感しました。
平成31年度東京大学学部入学式の祝辞(外部リンク)でも話題になられた上野氏ですが、当時の報道で受けた印象と比べても、非常に柔らかいお話ぶりでした。終始和やかに、時に会場の笑いを誘いながら、データの大切さや、学問について、女性学の歩みについて語っていただきました。
「学問は多数決ではない」「学問は弱者の武器」というお言葉が心に残りました。
会場参加者の皆様が頷きながら聞いているのが印象的でした。質疑応答も、自分の体験に引き寄せての感想が多く見られました。参加者の皆様がそれぞれ、ご講演を通じて自らを省み、次の一歩を踏み出す勇気を得る機会となったのではないかと感じました。
その一歩のために、男女共同参画関連資料をぜひお役立ていただければと思います。
新型コロナ感染症の発生状況は落ち着いてきたとは言え、まだまだ感染の危険性を否定できる状況ではないため、サイン会は行えませんでした。
代表して当館蔵書では最新のご著書『最期まで在宅おひとりさまで機嫌よく』にサインをいただきました。新しい資料なのでなかなか棚には戻らないかもしれませんが、当館では他にも上野氏のご著書を100冊以上所蔵しています。 ご興味のある方は予約をしてみてください。
(県立図書館:開館記念講演会1担当)