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訳あって絶滅しました書影 この地球上からこれまでに、多くの動物たちが姿を消し、絶滅してきました。

動物たちが絶滅した理由には、地球の環境の変化、他の動物たちの出現、そして人間の関わりがあります。

自然の引き起こした絶滅と人間が関わった絶滅は全くの別物で、人間による絶滅は次の進化した動物を生み出さないそうです。

本書は、切なくも面白い滅びた理由を動物たちが自ら語るかたちで、イラストと共にわかりやすく説明しています。


象の仲間は、体が大きくなると同時に上唇と鼻が合体して長く伸びていき、これにより大きい体でもしゃがまずに水を飲めるようになっています。

しかし、鼻と一緒に下あごも伸び、その先に出っ歯のような牙もついていたプラティベロドンという動物は、重い頭とシャベルのような下あごで食事をとるのもひと苦労だったようで、これが絶滅した理由ではないかとされています。


オオツノジカのオスの角は横幅3m、重さが45kgもあったとされ、水を飲んだり、草を食べたりすることも大変だったようです。そして、彼らの角は毎年生え変わり、その時期には大量のカルシウムやリンが必要でした。さらに、環境の変化で森林が減ったことで栄養を充分にとれなくなり、滅んでしまったと考えられています。


動物たちが絶滅し、地球上から消えてしまうのはもちろん悲しいことです。しかし、絶滅により進化が起こり今の私たちに繋がっています。そして、これからもずっと繋げていかなければなりません。


滅んだ理由は様々ですが、中にはほんの僅かな違いで生き延びることができた動物や、絶滅したとされていたけれど、どこかでひっそりと生きている動物もいるのではないかと思いめぐらせました。

他に、絶滅しそうでしていない動物も紹介されています。


『わけあって絶滅しました』 丸山貴史著 ダイヤモンド社 2018年 資料コード:23118011

請求記号:BS2019/16 貸出不可 OPAC(所蔵検索)


(県立図書館:沈丁花が枯れました)


※今回ご紹介した本は、ベストセラー文庫のコレクションの1冊です。

貸出は出来ませんが、県立図書館内で閲覧が可能です。