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children's room(CityLibrary内)


Ireland Houseに行く以外の日は、City libraryのChildren's roomを手伝っていました。

Children's roomは広く、幼児から15歳ぐらいまでが対象の本が数多く有りました。


大人の本は請求記号順で配架してありますが、児童書は著者のラストネーム順です。とは言え、子供はとにかく本を動かすので、シリーズでまとめる、出来れば同じ著者の本は近くに置く程度の意識で、少々の違いは気にしませんでした。絵本は更に難しく、ほとんどは出版社でまとめてありましたが、アイルランドはヨーロッパのEU加盟国でもあり移民も多いせいか他言語の絵本も多く、それらの本は言語ごとに分けていました。
返却された絵本を戻す際に、ゲール語はアルファベット自体が特徴的なのでなんとなく分かりましたが、スペイン語とイタリア語の違いなどは全く分からず、同僚にひたすら聞きながら戻しました。


一緒に働いた同僚たちは、最初の頃は表面上親切でも壁を作ったように距離を保つところがありましたが、数ヶ月ほど一緒に居るとどんどんオープンになり、とても親切で本当に優しい人々なのだとわかりました。

Galwayの冬は冷たい雨が降り、毛糸の帽子を被り手袋をしても雨の日はとても寒く、同僚と良くスープを飲んで帰りました。スープのお陰で芯から冷えた身体が温かくなり、とても幸せな気持ちになりました。


Chrismas book

クリスマスが近づくと、図書館ではクリスマスツリーと共に、クリスマス用の絵本などの児童書を書庫から出しクリスマスコーナーを作りました。

クリスマスに関する絵本の多さに驚きましたが、どんどん貸し出され、あっという間に空きスペースが増えました。

City Libraryでは、月曜日の開館前は携帯電話の使い方教室、火曜日の夜はブッククラブ、木曜日の午前中は読み聞かせ会があり、月に数回は養護学校の先生と生徒が絵本を見に来ていました。

ごくたまにアロマオイルの講習会、ケルト音楽の演奏会、小学生向けのタイタニック号の勉強会(タイタニック号は北アイルランドのベルファストで作られました)など様々な会が開催されていました。

アイルランドの人々にとってタイタニック号はとても身近で、図書館には船の模型や、亡くなった方の遺品なども大切に飾られていました。


日本から約10000キロ離れた人口500万人の小さな島国アイルランド。そこでの経験は私の宝物になりました。

最初は辛いことも多々有りましたが、元気で世話好きなボスと優しい同僚に囲まれて、異国での図書館生活を楽しく終えることが出来ました。

そして言語や人種が違っても、気に入って借りた本を手に取って帰る人の姿に変わりはなく、その姿を見送る図書館員の思いも同じなのだとつくづく感じた8ヶ月となりました。


(県立図書館:クリとポン)