本記事は、新型コロナウイルス感染防止対策のため開催中止となった展示「水族館が誘うかながわの水辺」をWeb版として編集して公開するものです。
第4回 京急油壷マリンパーク 三浦自然館と神奈川の生きもの
京急油壷マリンパーク

京浜急行の終点「三崎口」からバスで約十五分、三浦半島の西南端にある海と緑に囲まれた水族館です。水族館「魚の国」には巨大な回遊水槽があり、その下の特別コーナーにはメガマウスザメの標本があります。
ペンギン島のキタイワトビペンギンは、二世代繁殖の成功が称えられ2005年に古賀賞を受賞し、2016年には日本初の飼育下での三世代目の繁殖に成功しました。
みうら自然館
2009年3月に京急油壺マリンパーク内にオープンした「みうら自然館」は、県内の生きものをテーマにしたコーナーです。県内の絶滅危惧種五十種類を保護・展示し、繁殖保護活動を行っています。近年では絶滅危惧I類 アカハライモリや絶滅危惧IB類 ホトケドジョウの繁殖に成功しています。

保護活動には三浦市・横須賀市の地元小学校と提携して行うものもあり、絶滅危惧IA類「ミナミメダカ」のうち三浦に生息する地域個体群「三浦メダカ」の繁殖保護を協力して行なっています。
おうちでも楽しいマリンパーク(外部リンク)
*Instagram:@keikyu_aburatsubo_mp
Youtubeではキタイワトビペンギンのヒナやゴマフアザラシの「ごはん」君のかわいらしい様子を収めた動画が配信されています。Twitterなどでは人気のコツメカワウソの写真がアップされています。
(画像提供:京急油壷マリンパーク)
※京急油壷マリンパークは2021年9月30日(木)に閉館します。
神奈川県の絶滅危惧種

「絶滅危惧種」とは絶滅の恐れの高い生物を指し、特に国際自然保護連合が定める「レッドリスト」で絶滅危惧種に分類された生物のことを言います。
各地域の調査により地域版の「レッドリスト」を発行する場合もあり、神奈川県版は2006年に県立生命の星・地球博物館により発行されました。
神奈川県レッドデータブックには絶滅・野性絶滅を除いた希少種の魚類が44種掲載されています。その多くが一生を淡水で過ごす「純淡水魚」と、一生の間に海と川を往復する「通し回遊魚」です。
神奈川県環境科学センターが平成20年から21年に実施した魚類調査では、このうち10科29種が確認されました。
希少種が多く出現した水域は、相模川水系の18種が最多で、金目川水系と酒匂川水系が17種と続きました。
県中央部から西部にかけて希少種が多い傾向が見られ、これらの河川には希少種の生息に必要な環境が存在し、生存に重要な役割を担っていると考えられることが報告されています。

「神奈川県レッドデータ生物調査報告書」高桑正敏著 神奈川県立生命の星・地球博物館 2006年
資料番号 60463171 請求番号 K46 /37 OPAC(所蔵検索)
おわりに
本記事では、新型コロナウイルス感染防止対策のため開催を延期している展示「水族館が誘うかながわの水辺」をWeb版として編集し、4回にわたって県内水族館の地元愛にあふれる水槽と、そこで特集される神奈川の水辺をご紹介しました。
今回ご紹介した水槽はすべて常設コーナーです。また、各回でご紹介した通り、SNS等でも様々な水辺の生き物の魅力が発信されています。
ここまでお読みいただいた皆様、展示企画にあたり、ご協力くださった水族館等関係各所にお礼を申し上げます。
(県立図書館:展示担当)