公開

7月23日に東京オリンピック2020が開幕しました。8月8日までの17日間、33競技339種目が競われます。新型コロナウイルス感染症の拡大のため、1年延期されての開催となりましたが、開会式をはじめほとんどの会場が無観客でおこなわれています。東京開催は、戦争のため幻に終わった1940年、戦争からの復興の象徴となった1964年に続き、57年ぶりとなります。パラリンピックは、8月24日から9月5日まで、22競技539種目が競われます。
オリンピックは、古代ギリシアで行われていた「オリンピア祭典競技」が前身で、現在行われている近代オリンピックは、フランスのクーベルタン男爵の提唱で1896年に始まったものです。パラリンピックは、「もうひとつの(Parallel)オリンピック」を意味する言葉です。4年に1度、オリンピック終了後にオリンピック開催都市でおこなわれる障がい者による世界最高峰のスポーツイベントです。「パラリンピック」という名称で呼ばれるようになったのは、第2回パラリンピックである1964年東京大会からで、1985年に正式名称となりました。今回は、オリンピックとパラリンピックに関する資料を紹介します。
本館1階閲覧室のトピックスコーナーでは、「かながわとオリンピック」をテーマに、多数の所蔵資料を展示、ご紹介しています。貸出もしていますので、あわせてご利用ください。

図書のとびら

book1.jpg『パラリンピックは世界をかえる ルートヴィヒ・グットマンの物語』

ローリー・アレクサンダー 作 アラン・ドラモンド 絵 福音館書店 2021 請求記号:780.69/131 (23228281) 公開

「パラリンピックの父」ルートヴィヒ・グットマンの伝記。ドイツの脳神経外科医・グットマンは、脊髄損傷の患者の治療にスポーツを取り入れることで、患者に生きる情熱を取り戻させました。そして1948年、イギリスのロンドンオリンピックと同じタイミングで病院の敷地でアーチェリーの大会を開催しました。その大会は毎年の恒例行事となり、パラリンピックへと成長していきました。グットマン博士の「失われたものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ」の精神は本書の中に息づいています。ほぼすべてのページに絵と写真が掲載されていて楽しく読めます。巻末には、実在のパラリンピック選手たちを紹介しています。

book2.jpg『パラスポーツルールブック パラリンピックを楽しもう』

コンデックス情報研究所 編著 清水書院 2016 請求記号:780.69/127 (23180805) 公開

パラリンピックを100倍楽しむために、知っておきたいルールが満載です。、夏・冬のパラスポーツ各競技について、大きなイラストでわかりやすく解説されており、障がい者スポーツのルールやクラス分けが理解できます。また、巻頭には、パラリンピックの歴史が掲載されています。パラリンピック観戦が楽しくできる1冊。※本書は、主に2016年リオデジャネイロパラリンピックで正式種目として採用された競技について紹介しています。

book3.jpg『なぜぼくが新国立競技場をつくるのか 建築家・隈研吾の覚悟』

隈 研吾 著 日経BP 2016 請求記号:780.67/11 (22882583) 公開

著者は本書を執筆した動機を、「自分は1964年の東京オリンピックと、2020年の東京オリンピックとに両足を架けて生きた。この2つのオリンピックがどのような時代を象徴していたのか、その2つの時代にどう両足を架けたかを、スタジアムを通じて考えたいと思った」と述べています。
"火中の栗"と言われた新国立競技場プロジェクトを通してこれからの建築の変化を考察しています。また、第7章では、茂木健一郎と「都市の祝祭性と建築」についての対談が掲載されています。

雑誌のとびら

issue1.jpg連載 「オリンピック・パラリンピックから考える スポーツと法」

『法学教室』 有斐閣 第472号~480号 請求記号:Z3205/42
第472号 2020年1月 p64から67
第473号 2020年2月 p58から61
第474号 2020年3月 p51から54
第475号 2020年4月 p48から51
第476号 2020年5月 p50から53
第477号 2020年6月 p72から75
第478号 2020年7月 p56から59
第479号 2020年8月 p60から63
第480号 2020年9月 p46から49

オリンピック・パラリンピックをテーマにスポーツの世界において「法」がどのように活かされているのかを研究者・実務家双方の視点から解説しています。本記事ではテレビや新聞等のメディアで観る「オリンピック・パラリンピック」とは違う選手の公平な競争やスポーツの祭典の開催を支える法的仕組みという視点を学ぶことができます。
全9回の連載記事です。第1回「本連載の趣旨と全体像」、第3回「選手選考と紛争解決」、第7回「スポーツ選手とパブリシティ権」、第8回「性と障がいから考えるスポーツと憲法」、などの記事が掲載されています。

新聞のとびら

「東京五輪開幕 コロナ下 大半無観客」

日本経済新聞 土曜版 2021年7月24日 p1
7月23日の開会式の様子を伝えるとともに、緊急事態宣言下の東京で行われることで、感染拡大を防ぎながらの安全な開催が最大の課題であり、17日間の大会中、不断の見直しが必要であることを伝えています。

「五輪競技 本格開始 新競技・種目 若者を意識」

読売新聞 2021年7月24日 夕刊 p1
東京五輪で追加された新種目は、男女平等や若者のスポーツ振興といった観点からであることを報じています。また、従来からの陸上や柔道、競泳などの五輪主要競技でも、女性アスリートの地位向上を目指す意識から、男女混合リレーや団体戦が新たに設けられたことを伝えています。

特別寄稿「無観客悲劇ではない」 作家 浅田次郎さん

読売新聞 2021年7月24日 朝刊 p30
オリンピックは、根源的にはスポーツ選手の肉体表現であるということに加え、1964年のオリンピック時におけるテレビなどメディアの発達状況や社会情勢などを比較し、必ずしも無観客であることが大問題とはならないという意見を記しています。

視聴覚資料のとびら

『東京五輪音頭 ―2020―』 TOKYO GORIN ONDO 2020 HAPPY&PEACE

東京2020組織委員会 請求記号:CD45/コカマ (41358102)音楽・映像コーナー 公開

ハアー リオデジャネイロで ながめた月が(ソレ トトントネ) きょうは 都の 空照らす(ア チョイトネ) 四年たったら またあいましょと という出だしで始まる「東京五輪音頭ー2020-」。歌詞は1番から5番まであります。踊り方のリーフレットが付いています。踊り方には3バージョンあって、「キビキビ踊ろう」「ゆうゆう踊ろう」「車いすバージョン」があります。 宮田隆/作詞 古賀政男/作曲

インターネットのとびら

東京2020オリンピック競技大会公式ウェブサイト

東京2020オリンピック競技大会の公式ウェブサイトです。最新ニュースをはじめ、競技スケジュールやイベント情報などの大会関連情報、オリンピックの歴史、オリンピック競技紹介アニメーションなどが掲載されています。サイトの右上には、パラリンピックのサイトにつながるリンクがあります。