トピックスのとびら

図書館には図書、雑誌、神奈川資料、新聞、視聴覚資料、インターネットといったたくさんの情報のとびらがあります。
そのとびらを開いて、時事的な話題を複合的な視点から紹介します。

No.141 世界各国の色のイメージ(2017年4月発行) PDF版260KB



 現代社会は、国際化・グローバル化が進んでいますが、そんな中で色のイメージは、今も各国で違いがあります。例えば、赤は日本では、国旗の色、日の丸=太陽の色をイメージしています。また、赤は女性、青は男性とイメージし、トイレの色分けに使われています。これは、日本独特のイメージのようで海外では色分けで男女の区別をすることはないようです。また、緑は、日本では生命力あふれる植物の色として、安全・安心・穏やかといったイメージですが、欧米では、死・毒・怪物といった負のイメージを持つこともあるそうです。このように、同一の色を見ても、国によって感じ方が違うのはなぜでしょうか?探ってみませんか?

図書のとびら

紹介資料表紙 色 世界の染料・顔料・画材 (民族と色の文化史)
アンヌ・ヴァリション著 河村真紀子,木村高子訳 マール社 2009年 請求記号:757.3UU/151(22291165) 公開

 「白、黄、赤、紫、青、緑、茶と黒」の色について、さまざまな時代と地域における色のとらえ方の変遷を追っています。白はまったくけがれのない純白の色として、神に仕える者(古代エジプトでの神官、ミイラ、古代ローマの巫女たち等)は、白い布を身にまといました。一方で、否定的な意味を持つ場合もあり、中国の演劇では、白い顔の俳優は腹黒い人物の役を演じます。また、白は病気、死体、幽霊を意味することもあるそうです。本書ではさらに、それぞれの色を出すために使用された染料や顔料を取り上げて説明し、手に入りやすい材料で布を染める方法も詳しく紹介しています。

紹介資料表紙 色彩の世界地図 (文春新書311)
21世紀研究会編著 文藝春秋 2003年 請求記号:757.3NN/134a(22304760)公開

 世界の人々が色とどうかかわってきたかを論じています。第1章「東西南北にも色がある」、第2章「国旗のなかの色彩の世界」、第3章「聖書の中の色彩地図」、第4章「イスラーム世界の緑色」、第5章「赤の語源は血!」、第6章「青い血」、第7章「皇帝色、黄禍、そしてユダヤ人の色」、第8章「白い世界と黒い世界」、第9章「歴史のなかの色彩地図」。巻末には、色彩の小事典が掲載されています。

紹介資料表紙 色彩のタブー 世界諸国の習慣と色がとりなす不思議な関係を解析
西田豊著  日本包装技術協会 1983年 請求記号:757.4R/37(12654448)書庫

 輸出包装実務に永年携わっていた著者は、輸出相手国の民族(人種)、宗教、さらに政治的な意味合いから、「色彩感情」「色彩使用の慣習」等を認識すべきと説いています。国ごとに国旗とその概説、社会慣習についてまとめられ、各国の色に対する考えがわかります。本書は、『新訂世界の国旗』(保育社刊)、『海外生活の手引』(世界の動き社刊)を参考に執筆されました。また、色のタブーについては、永年収集してきた新聞・雑誌等の記事の切り抜きの中から、各地各所の話題を紹介しています。
 本文から抜粋:イラク共和国…「回教の宗教的意義を持つ緑色と喪色としての黒が支配的である。(中略)国旗のオリーブグリーンは、トーテム意識の象徴であるから、商業目的のために使用することは避けられている。」

紹介資料表紙 英語色彩の文化誌
赤池鉄士著 研究社出版 1981年 請求記号:834N/17 (12692802)書庫

 色とは何か?世界各地の文化財(歴史的なものも含めて)見てみると、色に無関心な民族はいません。色彩表現には、民族的特異性があるものと、東西共通のものがあります。前者の例としては、「赤砂糖」=”brown sugar”「紫煙」=”blue smoke”などがあり、後者の例としては、「闇市」=”black market”「白紙」=”white paper”などがあります。紫・赤・緋色・ばら色・ピンク・茶色・カーキ色・黄色・金色・ブロンド・緑・青・白・ペイル・銀色・灰色・黒について、日本語と英語の表現の違い等についてもまとめています。巻頭には、色彩語パズルが50題、出題されています。(7.long green 長い緑とは?16.yellow-back黄色い表紙とは?38.white magic白い魔法とは?…)「解答は本文から探してください。問題は1つ2点で百点満点です。何点取れるでしょうか。」と記述があります。

雑誌のとびら

紹介資料表紙 「日英色彩語の連想イメージの比較」 伴浩美
『国際教養学部紀要』 富山国際大学 Vol.1[2005.3] p117~128 請求記号:Z051/790

 赤・red、黄・Yellow、緑・green、青・blue、桃色・pink、白・white、黒・blackについて、日本語と英語の場合でのイメージの比較をしています。『一例:桃色・pinkは、日本では女性的なイメージを抱き、「セクシー」「エロチック」「猥褻」といった連想をする場合があります。一方、英語では、in the pink(健康で)にみられるように、大変健康的で卑猥な意味合いがまったくないそうです。』次に、日本の中学生と大学生にアンケート調査をし、同じ色彩語を日本語と英語(カタカナ)で表現した際に、どのようなイメージを抱くのかをまとめています。

紹介資料表紙 「多民族国家マレーシアの色彩」 三星宗雄
 『人文学研究所報』 神奈川大学人文学研究所 No.52[2014.8] p59~76 請求記号:Z051/790

 インド系(1割)中国系(3割)マレー系(6割)の多民族国家であるマレーシアには、各文化に根づいた色彩のローカリゼーションとそれぞれの文化を超えた色彩のグローバリゼーションとがあるに違いないと論じています。多民族の色彩の違いが、カラー写真とともにわかりやすくまとめられています。例えば、イスラムアート美術館の案内は、緑色がイスラム系・赤はインド系・水色は中国系と分けられているそうです。

新聞のとびら

「アジア4カ国、高級に感じる色は データは語る」
『日本経済新聞』 2013年7月23日朝刊 p11
 高級なイメージを感じる色はベトナムが「黒」「白」「赤」、タイは「金」「黒」「銀」――。調査会社のインテージと色彩コンサルティングの日本カラーデザイン研究所(東京・文京)が、アジア4カ国で実施した「色に関する意識調査」でこんな結果が出た。日本、タイ、ベトナム、中国で1~4月に調べた。4カ国合計の総合順位は「黒」がトップ。(後略)

視聴覚資料のとびら

『続 カラーセラピーの世界をのぞいてみよう! カラーでカウンセリング』
請求記号:VT37/タイカ(41259102) 2004年発売 視聴覚資料室 書庫
 名古屋産業大学公開講座を収録したもので、講義形式のビデオです。色の意味とカラーシンボル(2005.1.21放送 110分)、色の意味とカウンセリングの実際、カラーヒーリングの方法と種類(2005.1.28放送 110分)について解説しています。

『色と形で伝える ビジュアル・コミュニケーションの時代』
請求記号VT70/イロト(41186347) 2004年発売 視聴覚資料室 書庫
 生活の中には文字や言葉による言語表現と同様に、色や形で情報や気持ちを伝えるビジュアルな表現がたくさんあります。標識や商品、広告、宣伝、乗り物、地図など、一目でわかりやすく美しく印象深く表現されています。色や形によるコミュニケーションとは何か、どのような表現や活用方法があるか具体例で見ていき、美術の視野と理解を広げます。

インターネットのとびら

日本色彩学会
http://www.color-science.jp/
 日本色彩学会は、色彩学およびその応用についての研究発表、知識の交換、会員相互および内外の関連学会との連携協力を行うことにより、色彩学の進歩普及を図っています。さらに、国際色彩学会のメンバーとして色彩学に関する研究成果を発信しています。

国際カラーデザイン協会(略称:IDC)
http://icd-color.com/about/
 国際カラーデザイン協会は、カラーに関わる人々の能力の開発および社会的地位向上や、雇用機会を拡充するための支援などを目的として設立されました。国際標準のカラーシステムを用いた検定試験の実施と認証、認定インストラクターとしての独立支援、最新の流行色などカラー分野における情報発信といった様々な活動を実施しています。

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