かながわ資料室ニュースレター第17号(2010年4月発行)

新着資料から

◆『飯田九一文庫目録』 ―地域資料・主題別解説目録―
神奈川県立図書館調査部地域資料課編 神奈川県立図書館発行 2010年 [K09/93]

 飯田九一氏は明治25年(1892)、橘樹郡大綱村(現横浜市港北区)に生まれ、俳人、俳画家として活躍され、第5回神奈川文化賞を受賞されました。また、俳諧関係資料の収集家でもあり、同氏の収集された資料には、談林、蕉門をはじめ多くの系統の俳人、画家、文化人など著名人の短冊が含まれています。
 昭和48年5月、ご遺族から神奈川県立図書館に寄託され、平成20年7月に寄贈されたこれらの資料を広く県民に紹介するため、当館では展示会や、かながわ資料室での展示を行ってきました。
 本書は、飯田九一氏を知るために年譜、著作リストや著作を収めたほか、同氏の収集された資料から県内の俳諧関係者や俳諧史上重要な人物の作品を中心に、写真と簡単な解説を付け加え、その一部を紹介しています。 (※この資料は県内の公共図書館で閲覧できます。)  

◆『横浜に大集合!世界の動物たち』
こどもくらぶ編 岩崎書店発行 2009年 [K48.1/44]

 象やライオンは40℃にもなる灼熱の大地アフリカにすみ、ホッキョクグマはマイナス30℃の極寒の世界にすんでいます。動物園はそういった異なる環境にすむ野生動物が一ヶ所に集まり、一日で世界各地の動物を見ることができるとても楽しい施設です。
 その動物園が横浜には金沢動物園・野毛山動物園・よこはま動物園ズーラシアの3つあり、それぞれ特色を活かし賑わいをみせています。
 本書は、それらの動物園のガイドブックをもとに編集され、動物図鑑のような構成になっています。解説にはIUCN(国際自然保護連合)による絶滅危惧度が表記され、地球環境問題と一緒に動物への理解を深めることができます。

かながわ資料室の新着資料

かながわ資料室の新着資料の一部をご紹介します。

タイトル 著 者 出版者 出版年 請求記号
二宮尊徳小林惟司ミネルヴァ書房2009 K157/652
二宮尊徳の生涯と業績大貫章幻冬舎ルネッサンス2009 K157/653
まるごと建長寺物語高井正俊四季社2010 K18.4/335
一遍上人語録高野修岩田書院2009 K18.52/105
えほん横浜の歴史本間昇岩崎書店2009 K21.1/60
かみみやだ長島文夫長島文夫2009 K21.33/20
新しい旧石器研究の出発点野川遺跡小田静夫新泉社2009 K22.98/107
滝山城戦国絵図中田正光滝山城跡群・自然と歴史を守る会2009 K24.98/39
史跡で読む日本の歴史 6吉川弘文館2010 K24/455
日本開国渡辺惣樹草思社2009 K25/215
伊藤博文公と金沢別邸楠山永雄金沢郷土史愛好会2009 K28.17/21
北条時政と北条政子関幸彦山川出版社2009 K28.4/120
歌人・咢堂家族そして友を詠う尾崎裕美文芸社2009 K28.95/48
かまくら今昔抄60話 第2集清田昌弘冬花社2009 K291.4 /388/2
鎌倉と海水浴和田博文ゆまに書房2009 K291.4/403
政治家・松沢成文論花上喜代志さいど舎2009 K31/686
横浜に大集合!世界の動物たちこどもくらぶ岩崎書店2009 K48.1/44
神奈川県建設名鑑 2010年版日本工業経済新聞社日本工業経済新聞社2010 K51/214/2010
繁盛旅館の謎幾度啓三五館2009 K68.85/148
中央線街と駅の120年三好好三JTBパブリッシング2009 K68.98/29
鶴見線貨物回顧渡辺一策ネコ・パブリッシング2009 K68/469
『雪国』の汽車は蒸気機関車だったか?酒井明司東洋書店2009 K68/472
Tricolore 2009 winter朝日新聞出版2009 K78/241/2009-2
座間ばあちゃんの遠めがね古市静子杉並けやき出版2009 K98.56/12

コラム・かながわ・フォーカス

愛林日(あいりんび) ―第61回全国植樹祭2010(かながわ)―

 

アメリカの教育家ノースロップ氏が明治28年(1895)に来日した際にアメリカでの植樹運動「アーバーディ(愛林日)」を紹介したことがはじまりです。
 昭和23年、戦後の混乱と過伐による森林の荒廃。そして松くい虫が全国に猛威をふるい、ことの重大さを認識した占領軍は政府を直接的に督励して駆除対策にあたりました。
 戦後の混乱から、人々の生活にもようやく安定の兆しが見えはじめた昭和24年4月4日、森林愛護連盟の主催により神奈川県箱根町仙石原に、(昭和天皇・皇后)両陛下をお迎えして愛林日植樹行事が行われました。これは翌年、山梨県でスタートした第1回全国植樹祭に引 き継がれ、現在では「全国植樹祭」という名称になりました。この箱根で行われた行事は全国植樹祭の前身と言えます。

【参考文献】

『神奈川の林政史』 神奈川県農政部林務課編・発行 1985年 [請求記号:K65/24]
『神奈川県林業史』 神奈川県農政部林務課編・発行 1971年 [請求記号:K65/40]
『かながわ森林プラン』 神奈川県農政部林務課編・発行 1994年 [請求記号:K65/38]


コラム・かながわ あの人・この人

遠藤 雉啄(えんどう ちたく/1763~1844) ~鴫立庵 第九世庵主~

 江戸時代中期~後期の俳人。
 宝暦13年(1763)安房天津(千葉県鴨川市)生まれ。
 俳諧を倉田葛三(かっさん)に学ぶ。また、露柱庵美濃口春鴻(しゅんこう) の門人でもあった。
 鴫立庵八世庵主である葛三没後、文化14年(1817)に雉啄が後を継ぎ九世庵主となる。 在庵は27年間の長きに及び、鴫立庵の行事や庵の入り口に橋を架けるなど、整備を行った。また、師葛三の句を集め『葛三句集』を刊行した。
 81歳の時、大磯の高麗山の頂上に四季の月の碑を建て、翌年の天保15年6月24日に没する。
 享年82歳。編著に『鴫の井』『寝覚の雉子』『草野上』などがある。

【参考文献】

『鴫立庵記』 山路閑古著 1974年 [請求記号:K93.61/36]
『鴫立庵』 大磯町教育委員会編 大磯町観光協会発行 2007年 [請求記号:K06.61/23]
『飯田九一文庫目録』 神奈川県立図書館地域資料課編 神奈川県立図書館発行 2010年 [請求記号:K09/93]