かながわ資料室ニュースレター第1号(2007年8月発行)

新着資料から

◆『父・片山哲を語る -誇り高き宰相・第四十六代総理大臣-』
 清水純 談/落合信男 編 新風社 2007年 [K28.1/549]

 本書は、第四十六代内閣総理大臣・片山哲(在任期間:昭和22年5月24日-昭和23年3月10日)の長男清水純氏が語る父・片山哲の政治業績、新憲法礼讃、文学芸術愛好の諸相、キリスト教文化の理念などの談話を、側近であった落合信男氏が筆録編纂したもの。
 片山哲(1887-1978)は、1930年(昭和5年)の第二回普通選挙で神奈川2区から衆議院議員に初当選した。また、藤沢市に住み、1969年(昭和44年)10月1日、藤沢市から第一号の名誉市民として顕彰された。片山哲の蔵書や日記、書簡などは、藤 沢市に寄贈され、特別コレクション「片山哲文庫」として藤沢市湘南大庭市民図書館で所蔵・公開されている。

◆『かねざわの歴史事典 -INDEX金沢-』
 金沢区生涯学習"わ"の会 編・発行 2007年 [K20.17/13]

 金沢に関わりのある人、地名、寺社名、建築物、碑、合戦、事件など、約1400項目について、解説した事典。
 本書を編集・発行した金沢区生涯学習"わ"の会は、平成10年から金沢の歴史を学び、地域に根ざした自主的な活動を行ってきた。本書の記述にあたっては、安易に既存の解説書に頼らず、出典にあたり、現地確認や聞き取り調査を行うなど、発行までに約3年の月日を費やしている。巻末には、「金沢の歴史年表」や「金沢区の指定文化財」などの付属資料もあり、金沢の歴史を調べる際のガイドとなる一冊である。

かながわ資料室の新着資料

かながわ資料室の新着資料の一部をご紹介します。

タイトル 著 者 出版者 出版年 請求記号
森林と報徳と温暖化と榛村純一清文社2007 K157/631
神奈川の歴史をよむ神奈川県高等学校教科研究会社会科部会歴史分科会山川出版社2007 K21/95
戦争の日本史 7 蒙古襲来 吉川弘文館2007 K24/422
駿河相模の武家社会福田以久生清文堂出版2007 K24.8/1A
昭和30年代の神奈川写真帖 上巻アーカイブス出版編集部アーカイブス出版2007 K26/102/1
写真集あざみ野飯島一世飯島一世2007 K26.18/12
鎌倉遺文研究 第19号鎌倉遺文研究会吉川弘文館2007 K27/75/19
江戸時代神奈川の100人神奈川近世史研究会有隣堂2007 K28/362
太田道真と道灌小泉功幹書房2007 K28/363
自由民権運動と府川謙斎木下密運法藏館2006 K28/364
九転十起の男―日本の近代をつくった浅野総一郎― 新田純子毎日ワンズ2007 K28.1/488A
原三溪今村甚吉宛書簡集原三溪中央公論事業出版2006 K28.1/548
相模三浦一族とその周辺史鈴木かほる新人物往来社2007 K28.3/17
千葉氏の研究野口実名著出版2000 K28.39/35
鎌倉・湘南三浦半島ベストガイド 2008年版成美堂出版編集部成美堂出版2007K291/696/2008
森林観察ガイド渡辺一夫築地書館2007 K291/729
ヒーリング100 チャイルドフッド2007 K291/731
サーベイ神奈川かながわ観光サーベイ委員会昭文社2007 K291/732
かまくら今昔抄60話清田昌弘冬花社2007 K291.4/388
鎌倉、めぐりあいたい風景崎南海子集英社2007 K291.4/389
北丹沢ガイドブック北丹沢山岳センタ-北丹沢山岳センタ-2007 K291.6/20
丹沢・箱根日帰り山あるきブルーガイド編集部実業之日本社2007 K291.61/116
川崎市政の研究打越綾子敬文堂2006 K31.21/83
横須賀キリスト教社会館60年の歩み横須賀基督教社会館筒井書房2006 K36.31/29/60
中学受験案内 2008年度入試用旺文社旺文社2007 K37/818/2008
いじめの中で生きるあなたへ小森美登里WAVE出版2007 K37/877
籾山泰一先生論文集神奈川県植物誌調査会神奈川県植物誌調査会1994 K47/93
私のガーデンスタイル―神奈川の素敵な庭巡り―神奈川新聞社出版部神奈川新聞社2007 K62/89
鎌倉の庭園宮元健次神奈川新聞社2007 K62.4/11
鎌倉・湘南上等なランチレブンメイツ出版2007 K67/219
江ノ電旧型連接車物語代田良春ネコ・パブリッシング2007 K68.4/44
青梅街道を歩く筒井作蔵街と暮らし社2007 K68.98/27
兵藤和男と横浜の画家たち北湯口孝夫如月出版2007 K72.1/190
日本を描く 鎌倉篇 角川マガジンズ2007 K72.4/92
青春轆轤 ―陶匠濱田庄司―丸山茂樹里文出版2007 K75.21/13
ブラバンキッズ・オデッセイ―野庭高校吹奏楽部と中澤忠雄の仕事―石川たか子リトル・ドッグ・プレス2007 K76.14/12
生命(いのち)いっぱい―筋ジスと向き合って36年―鈴木信夫神奈川新聞社2007 K94.21/90
湘南漁師物語小菅文雄港の人2007 K98.52/28

コラム・開港カウントダウン ~150年前のかながわ1~

安政4年(1857)5月21日(陰暦4月28日)、江戸幕府、松山藩に神奈川警護を命ずる。
これを受けて、松山藩は神奈川並木町に砲台を築造。

嘉永6年(1853)、ペリーが率いる黒船の来航によって、開国を強く要求されました。幕府は、翌年の黒船再来航に備えて、品川台場の建設をすすめ、江戸の警備を強化しました。安政元年(1854)の日米和親条約(神奈川条約)の締結により、わが国の開港が決定し、警備の重点は神奈川と横浜におかれるようになり、安政4年(1857)、幕府は、松山藩に武州神奈川辺御警衛を命じました。松山藩は、防衛策の一環として、まずはじめに神奈川宿内の並木町(現・神奈川区新町)に小規模ながら台場を建設しましたが、これでは対応できないので、猟師町(現・神奈川区神奈川1丁目)に本格的な台場の築造が幕府によって命じられます。万延元年(1860)、神奈川台場が完成し、それに伴い、並木町の台場は廃止されました。

【参考文献】
『神奈川台場土木遺構調査報告書』 土木学会編 横浜市神奈川区役所 1996年 [K25.12/16]
『かながわ台場 創刊号』 神奈川台場を守る会 1993年 [K25.12/14]


コラム・かながわ あの人・この人

尾崎冨五郎【おざき とみごろう】(1822?~1893)

 尾崎冨五郎は、幕末から明治の江戸と横浜でユニークな出版活動を展開した人物です。佐野屋、錦誠堂などの屋号で、絵地図・案内記・名鑑・英語入門書・実用書等、現在知られているだけで70点近い出版物を発行しました。冨五郎の生年や出身地ははっきりしませんが、幕末の江戸で横浜浮世絵などの版元をした後、慶応3年(1867)ごろ江戸から横浜野毛に移り住みました。ここで彼は出版と販売を営み、自ら絵地図の筆を執り、戯作者として文章も書くという才能を発揮しました。下岡蓮杖、岸田吟香との交流も伝えられる開化期横浜の文化人でした。

 【参考文献】
 石橋正子著「錦誠堂尾崎冨五郎出版目録(稿)」『出版研究』№23 所収(日本出版学会編集 講談社 1992)