県民公開講座「公文書からさぐる地名のふしぎ:神奈川の地名2」を開催しました

 昨年度、当館で開催した講座「神奈川の地名」は、「来年度も開催してほしい」という声を多数お寄せいただきました。その声にお応えして、6月24日、「神奈川の地名」の第2弾「公文書からさぐる地名のふしぎ:神奈川の地名2」を開催いたしました。
 講師には、昨年度と同じく、県立公文書館の職員で、「神奈川県区市町村変遷総覧」を編纂された齋藤達也さんをお迎えしました。

 講演は、公文書館に残る訓令や当時の地図等を引用しながら、まず地方自治制度の変遷と神奈川県の県域の変遷についてのお話から始まり、公文書館に問い合わせが多い相模国と武蔵国の境界についてのお話へと続きました。相模国と武蔵国の境界は、現在の区市町村の境界と異なっている箇所があり、その経緯は大変興味深く、お住まいの地域がどうしてそのような経緯をたどったのか興味をもたれた参加者の方もいらっしゃいました。
 研究者の間で諸説ある横浜市戸部町の変遷については、公文書館が所蔵する公文書に記載がみつかったことをお話しいただきました。公文書の記録が残っていたことが新たな発見につながったこのお話を聞き、講師だけでなく参加者の皆様も公文書を残していく意義を改めて実感していたようでした。
 さらに、多摩地方にあった「おんたむら」と「ひびたむら」が名前を交換した経緯や、合併や分離によってできた「東西南北」「上中下」のついた地名などの講演の部分では、県内の身近な具体例に、驚いたり感心したりする声があちこちから聞こえてきました。もとより地名について関心の深い受講者の皆様が、さらに地名の世界に魅せられていたようです。
 最後に講座担当職員より、地名についての当館の資料の紹介を行いました。各地の地名の由来をまとめたもの、地名辞典や、皇国地誌など地名研究によく用いられる文献を紹介しました。(リストはこちら

 会場には紹介した資料を含む地名についての資料を展示しました。多くの方に手に取っていただき、机の上にほとんど本が残っていない時間もありました。参加者の皆様の熱心さが感じられ、用意した担当としても嬉しいひとときでした。

(県立図書館図書課講座担当)