「集めた資料をどう読むか」を開催しました。

 県立図書館では今年度、「大人の自由研究応援講座」と題して、自分だけの研究を始める皆様のお手伝いに力を入れていきます。その第1回目として7月15日(土)に「集めた資料をどう読むか―次のステップへ進むために―」を開催しました。昨年度に引き続き今年度も講師は“大学の先生・プロの研究者”でいらっしゃる武蔵大学准教授の福田武史先生にお願いいたしました。

 初めに先生から、研究とは「誰も明らかにしなかったことをすること」「今まで学んできたことを批判する、疑うということ」であるとお話していただきました。その上で先行研究を検証する際に注意すべきこととして
①引用・言及されている資料を自分の目で確かめる
②先行研究の主張は論理的に正しいのか確かめる
③先行研究の主張に対する反証を探す
という、研究論文を読むための基本姿勢を講義していただきました。はっきりした口調でユーモアたっぷりの先生のお話は実例に沿っているので、とても解り易く納得しながら「読む」ことを体感できました。その中で先生が何度もお話されたことは、研究論文や本になったりしていてもその内容を鵜吞みにせず、必ず「疑う」ということでした。そのためには面倒がらずに①をすることが大切であり、そうして初めて「目を通す」のではなく「読む」になるのだと語られました。「まずは学術論文を1本じっくり読んでみよう」ということ、読む論文は専門家に紹介してもらったものを読んでみるのが良い、ということを教えていただきました。
 「読む」ことはとても時間のかかることです。「本当にそうなのか」と検証することで間違えを発見し、それをステップにして研究が始まり、自分ではどのように考えるか、これが研究になると熱く語られました。
 講座終了後のアンケートでは、「学ぶ方向性が見いだせた」「今後の研究のとりかかり方の参考にになった」という感想が受講者の方からありました。
 皆様も、まずは論文1本をじっくりと読んでみてはいかがでしょうか。「読む」時にはぜひ当館をご利用ください。

 県立図書館では今後も大人の自由研究応援講座として様々な講座を企画しています。「その2 資料を読むために調べる」として、9月には「雑誌論文を探す」、11月には「かながわ資料を探す」、「その3」として12月には外部講師による「集めた資料から文章を書く」講座を予定しています。ホームページやチラシなどでお知らせしますので、ぜひこちらの講座にもご参加ください。

(図書課:講座担当)