レコード鑑賞会「レコードで楽しむニューイヤー・コンサート」を開催しました

 今年のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート、みなさんはご覧になりましたか。ニューイヤー史上最年少の指揮者グスターボ・ドゥダメルがとても楽しそうに指揮する姿が印象的でした。当館でも、新年明けて少したった1月18日、レコード鑑賞会で「ニューイヤー・コンサート」を開催しました。

 鑑賞会では、ニューイヤー・コンサートの創始者であるクレメンス・クラウスの指揮した1950年代の録音と、25年もの長期に渡りニューイヤー・コンサートの指揮台に立ち続けたウィリー・ボスコフスキーの1975年、1979年のライヴ録音をお聴きいただきました。
 ニューイヤー・コンサートで演奏されるヨハン・シュトラウスの音楽といえばその演出も魅力の一つです。鑑賞会でもご案内しましたが、レコード解説には次のような面白い演出が紹介されていました。

「…《爆発ポルカ》のときに秘かに期待していたハプニングが起る。この日の笑わせ役はいつもはこわい顔でティンパニを叩いているフランツ・ブロシェクで、最後の「爆発音」のところで隣りの小太鼓を力まかせに叩くとバチが反対側に突き抜けてしまう。その小太鼓を裏返すとペンキで大きくPause(休憩)と書いてあるというしゃれた演出に、客席はやんやの喝采である。…ポルカ《狩り》では再びブロシェクの出番である。最初の鉄砲の音の個所でやおら小型のピストルをとり出し天井めがけて打ったはいいが一向に音が出ない。あきらめてすたすたと舞台裏へ引っ込んだと思ったら、しばらくすると狩猟服に身を固め長い鉄砲を肩にかついで意気揚々と戻ってくる。今度こそとひき金を引いたその鉄砲の威力は猛烈で、鼓膜の破れそうな音に聴衆は大喜び。2階席ではもうもうとたち込めた煙を手で払いながらみな笑いころげている。… 」(『“ライブ”ニュー・イヤー・コンサート―1975年1月1日―』LONDON SLA1078 解説:大木正純)

 ボスコフスキー指揮のライヴ録音では、観客の楽しげな歓声や指揮者によるスピーチ、鳴りやまない拍手なども収録されていましたので、あの華やかなウィーン楽友協会のホールにいるような気分を少しだけ味わうことができました。しかしながら目を開けるとそこは殺風景な図書館のセミナールーム…。アンケートにも「もうちょっと雰囲気が出る環境であったらいいのに。目を閉じると結構よかった。」と書かれていたように、ほとんどの方が目を閉じてシュトラウスの音楽に浸っておられました。環境改善はすぐには難しいですが、それに負けない素晴らしい音楽を今後も紹介していきたいと思っています。
 ご参加くださったみなさま、どうもありがとうございました。

 当館ではニューイヤー・コンサートのCD・レコードを多数所蔵しています。貸出もしておりますのでどうぞご利用ください。

(情報整備課 レコード鑑賞会担当)