県民公開講座「図書館利用応援講座ステップ4 集めた資料をどう読むか」を開催しました

 12月11日(日)に、「図書館利用応援講座ステップ4 集めた資料をどう読むか」と題する講座を開催しました。

 本講座は、昨年度開催した「研究の第一歩 文献の読み方・探し方」の発展形とでも言ったらよいのでしょうか。前回は、専門家を講師に招いての「研究とは何か」という講義に続いて、「実際に文献を探す方法を学ぶ」という実技を含んだ二部構成にしたため、検索用パソコンの台数の制約から、せっかくの講師の熱のこもったお話を、少数の受講者にしか聞いていただけませんでした。そこで今年度は、実技を切り離し、「資料をどのように読み解くと、研究的な読み方ができるのか」という講義の部分を、より多くの方に受講していただけるようにしたのです。ところが、それでもあまりに多くのご応募をいただいたため、抽選により半数近くをお断りしなければならなくなってしまいました。本当に残念でした。
 さて今回も、講師は専門家である“大学の先生・研究者”の福田武史先生にお願いをして、熱弁をふるっていただきました。
 はじめに、前回のおさらいとして、①引用・言及されている資料を自分の目で確かめること、②資料の解釈が正しいのかを確かめること、③先行研究が論理的に正しいのかを確かめること、④先行研究への反証を探すこと、という4つのステップが示され、特に①②の重要性が強調されました。そして、「ひとの書いたもの(先行研究)は疑ってかかれ、が原則ですから、研究者は性格が悪くなります」などと笑いもまじえながら、いくつかのテキストを例に、具体的かつ説得力ある講義が展開されました。「先行研究への“違和感”に対して、明確な反証が出せるものは決して多くはない」ともおっしゃっていましたが、まずは、参考図書をフル活用して、調べながら資料を読み込んでいくことの面白さを体感できた80分だったのではないでしょうか。
 今回は例題として古文・漢文が取り上げられていたので、そこに苦手感を持ってしまったという方も何人かいらっしゃいましたが、「その他の分野にも応用できそう」「研究をしたくなった」等々の感想も多くいただきました。
 また今回は、講義後の質問・回答の時間を長めに設定してみました。そして、「講義後の休憩時間にセルフ・サービス方式で飲み物を提供する」「その間にふせんに質問を書いて、ホワイトボードに貼ってもらう」「休憩後、ふせんに書かれたいくつかの質問をもとに、講師から話をしていただく」という形を取りました。実はこの形式、すでにあちこちのライブラリー・カフェなどで取り入れられているそうで、当館でも9月に開催した「大学で学ぼう~生涯学習フェア~」で行ったところ好評だったので本講座でも試みたものです。終了後の受講者の皆さんの表情やいただいたアンケート回答から、満足度が高かったことがうかがえました。
 ところで、質問の中に、インターネット上の役に立つデータベースを教えてほしいというものがありましたが、先生が度忘れされて、その場ではお答えできなかったデータベース名は、こちらです!
「EACS:東アジア古典学の次世代拠点形成>Reference(参考リンク)」

 「国立国会図書館デジタルコレクション」「CiNii」などの一般的なデータベースとともに、わたしも初めて見たというようなマニアック…ではなく専門性の高いものまで、さまざまなウェブサイトが紹介されています。興味がある方は、ぜひ一度ご覧ください。
 
 当館では、皆さまの調査研究の助けになるような内容の講座を、次年度以降も開催しようと計画しております。どうぞご期待ください。

(地域情報課「図書館利用応援講座ステップ4」担当)