みんなで、面白がって!

ダムウェーター(小荷物専用昇降機)

(この3月に退職を迎える職員に、図書館での仕事について振り返っていただきました。)

 1997年4月、私は県立川崎図書館に異動しました。当時、文書作成はワープロでしたし、館内のPCは1台だけに「これはwindowsです」と貼紙がしてある時代でした。蔵書検索のKL-NETはパソコン通信で、「コマンド」を一つ一つ覚えていきました。国立国会図書館の「NOREN」、JST(現・科学技術振興機構)の「JOIS」は、つなげるだけでも時間がかかり、検索自体も難しくて、頭を抱えたものでした。悪戦苦闘しているうちに、翌年の「科学と産業の情報ライブラリー」へのリニューアルオープンの準備が始まりました。大量の資料を移動させていたある日、書庫の中で魚を焼くような匂いが?!なんとそれは、ダムウェーター(小荷物専用昇降機)のオーバーヒートによる匂いでした。その後、長時間連続使用してはならない、という指示が出て、(人間はともあれ)ダムウェーターには十分な休養を取らせることとなりました。職員総出で階段に並び、大量の資料をバケツリレーよろしく手渡しで運んだことも懐かしく思い出されます。

科学技術系外国語雑誌デポジット・ライブラリー

 図書館での仕事を振り返って、思い出深いのは「科学技術系外国語雑誌デポジット・ライブラリー」の開設準備とその広報活動です。神奈川県資料室研究会の方々の検討会にオブザーバー参加し、「新しいことをはじめる」楽しさと苦労をともに味わう事ができました。「第1回情報プロフェッショナルシンポジウム」の分科会で発表するために、初めて「パワーポイント」資料を作成したり、雑誌「情報管理」に文章を書いたりもしました。
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科学技術系外国語雑誌デポジット・ライブラリー

このデポジット・ライブラリーは2014年に10周年を迎え、同志社大学の佐藤翔氏から「県内の大学図書館と比較しても10指に入るコレクション」と高い評価を得ることができました。(記事はこちら

 最後の4年間、私は機会があるたびに「みんなで、面白がって、仕事をしよう!」と言い続けてきました。第1回の図書館キャラクターグランプリで「かわとくん」が準グランプリと審査委員会賞に輝くことができ、最高のご褒美をいただいた気分です。「みんなでかわとくん」の動画をご笑覧ください。(動画はこちら

 「科学と産業の情報ライブラリー」県立川崎図書館には、全国屈指の社史コレクションや学協会誌・論文集・技術報告書などの膨大な雑誌群、特許や規格に関する情報、そしてもちろん科学技術に関する入門書から専門書までが揃っています。サイエンスカフェや展示、講座など「いつも何か面白いことがある図書館」でもあります。この図書館に足を運んだら、きっと新しい発見に出会えます!

 これまで多くの方に支えられて図書館員として歩いてくる事ができました。本当にありがとうございました。私自身が一番「みんなで、面白がって」仕事ができたのかもしれません。

(県立川崎図書館職員:齋藤)