開館60周年特別記念展示「写真・家具・図書館用品が語る60年の歴史」

 2014年、神奈川県立図書館は開館60周年を迎えました。これを記念して、特別記念展示「写真・家具・図書館用品が語る60年の歴史」を10月10日(金)から11月12日(水)の期間、県立図書館本館1階の会議室を会場にして開催しています。
 今回の展示では、開館当初の写真、家具、昔の図書館用品、県全域に図書館サービスを広げるKL-NETの歩み等をご紹介します。
図書館の椅子 展示会場に入って目を惹くのは、アクリルケースに入れられた古めかしい1脚の椅子です。これは、株式会社天童木工よりお借りした椅子で、県立図書館の設計を担当した前川國男建築設計事務所の家具デザイナー水之江忠臣氏の手掛けた、当館の閲覧室用に設計された椅子をモデルにした「図書館の椅子」と呼ばれているものです。
 開館時に建物だけでなく館内で使う家具の設計も依頼された前川國男建築設計事務所は『神奈川県立図書館音楽堂家具設計図』を作成しました。今回の展示ではこの中から「002県立図書館椅子A(閲覧室用小椅子)」「013県図書館新聞立読台H」の2枚を複製展示しています。「図書館の椅子」などの家具は県立図書館の開館当初閲覧室で使われていたものですが、残念ながら現在は残っていません。しかし「図書館の椅子」はその座り心地の良さが評判を呼び、(株)天童木工から一般向けのダイニングチェアとして販売され、その後何度も改良が加えられながら現在まで販売が続いています。展示しているのは最初のデザインに近いモデルの物です。
また、今回は(株)天童木工から現在の市販モデルの椅子も2脚お借りして、来場者の皆様には実際にその座り心地を体験して頂きます。座面が布張りの物と木製の物の2脚をご用意しましたので、2つの違いも楽しんでいただけます。

展示「写真・家具・図書館用品が語る60年の歴史」 展示会場は大まかに「県立図書館開館・前川國男氏の仕事」、「こんな図書館用品が使われていました」、「図書館ネットワークの変遷」、「県立図書館のあり方と将来像」の4つのテーマに分けて関連する資料等を展示しています。
 県立図書館の開館にあたって前川國男建築設計事務所によって設計された『神奈川県立図書館音楽堂平面断面見取図』から図面の複製を、前川國男氏に関する資料、略年譜等と共に展示したり、図書館にコンピュータが導入される以前の貸出券や目録カード類、目録カードの作成用品類や自動車文庫の図書利用券など最近の図書館からは姿を消した品々などを展示しています。
 この展示では図書館の歩んできた60年という歳月を振り返りつつも、歴史の積み重ねを大切にしながら未来へ目を向ける図書館を感じていただければと思います。

(県立図書館職員:60周年特別記念展示担当)