6月2020

『水神 上』『水神 下』帚木蓬生著

『水神 上』『水神 下』 帚木蓬生著 新潮社 2009年 資料番号:22364871、22364889 
請求記号:913.6/3417 1 OPAC(所蔵検索) 913.6/3417 2 OPAC(所蔵検索)


 物語にどっぶり浸かって読書をしたい方にオススメの本です。上下2冊のこの本は江戸時代初期、島原の乱後の筑後国久留米藩における筑後川での堰造りをめぐる物語です。主な登場人物は、水汲みの打桶を生業とする元助、その主人の庄屋山下助左衛門、そして下奉行菊竹源三衛門です。

 元助の住む高田村は筑後川が流れているものの、農地より低いところに川があるため元助と相棒の伊八は、二人組になって綱を付けた桶で「オイッサ、エットナ。オイッサ、エットナ。」の掛け声で毎日村の田んぼに水を汲み上げています。それでも日照りや洪水などで、年貢を納めるのがやっとで自分たちは白米をほとんど口にすることができない状態です。近隣の村々も同様でした。 続きを読む・・・

『水洗トイレは古代にもあった トイレ考古学入門』黒崎直著

『水洗トイレは古代にもあった トイレ考古学入門』 黒崎直著 吉川弘文館 2009年 資料番号:22370753
請求記号:210.3/1073 OPAC(所蔵検索)


 生きるために食べる、そして排泄する。これは古代から変わらない人間の営みです。本書は縄文時代から戦国時代までのトイレ事情をこれまでの研究成果や文献をもとにわかりやすく解説した「トイレ考古学」の入門書です。

 口絵カラー写真で、男性がしゃがんで指差す先には楕円形の窪みがあり、つややかな黒い土が堆積しています。それは1300年前の藤原京のトイレに残されたウンチで、そこから排便後に使われた木切れ「クソベラ」とともに、当時の人々が食した食べ物のカスや種、そして寄生虫の卵が数多く発見されました。 続きを読む・・・

『牛車(ぎっしゃ)で行こう! 平安貴族と乗り物文化』 京樂真帆子著

『牛車(ぎっしゃ)で行こう! 平安貴族と乗り物文化』 京樂真帆子著 吉川弘文館 2017年 資料番号:22953830
請求記号:682.1/292 OPAC(所蔵検索)


 皆さんは牛車のことをどれくらいご存知ですか。光源氏も乗りました。受領(ずりょう)として赴任するときも牛車で行きました。牛車は時に人に担がれ川も渡りました。本書では牛車という乗り物を通して平安貴族の生活や文化に迫って行きます。

 国風文化がさかえた平安時代はかな文字の発明で多くの女流作家が誕生します。女性の感性を取り入れた文化とも言われており、文化が醸成されていく過程では女性の趣味や嗜好が反映されていると言われています。多くの物語に牛車にまつわる出来事が登場し、源氏物語の車争いなどが有名です。 続きを読む・・・