私のオススメ本

『過激な隠遁 髙島野十郎評伝』 川崎浹著

『過激な隠遁 髙島野十郎評伝』 川崎浹著 求龍堂 2008年 資料番号:22224620
請求記号:723.1/1003 TT OPAC(所蔵検索)


 美術館(と映画館)は親しい友人、と私は公言しています。高い天井、うす暗い照明、歴史の評価を受けてきた多くの名画…。そこで味わう開放感、充実感を思うと、これはもうパワースポットと言っても過言ではありません。好きな画家は?と問われたら三人がうかびます。長谷川利行、木村荘八、そして今回の髙島野十郎(やじゅうろう)です。
 本書はひとりの絵描きの評伝であり、帯の惹句を引用するなら、「24歳の著者が64歳の野十郎と運命的な出会いを果たし、年齢差を超越して思想、人生、芸術を熱く語りあった20年の歳月」を振り返った回想録とも言えるでしょう。 続きを読む・・・

『無冠、されど至強 東京朝鮮高校サッカー部と金明植の時代』木村元彦著

『無冠、されど至強 東京朝鮮高校サッカー部と金明植の時代』 木村元彦著 ころから 2017年 資料番号:22966931
請求記号:783.47/137 OPAC(所蔵検索)


 本書に出てくる帝京高校サッカー部(以下、帝京)についての私の知識は、有名なお笑いタレントが、高校時代に所属していたことをよくテレビで話していた、という程度でした。現在も帝京は強豪校で、昨年(2019年)までのデータでは、全国高校サッカー選手権において、1974年以降優勝6回、準優勝3回している高校です。

 その帝京と同じ東京・十条に立地し、帝京から直線距離で500mくらいにある東京朝鮮高校サッカー部(以下、東京朝高)は、1974年、1977年1979年、1983年、1984年に優勝した全盛期時代の帝京が対戦を望むくらい強く、「影のナンバーワン」と呼ばれていたそうです。本書は、強いのに「影のナンバーワン」と呼ばれた東京朝高と、監督として1971年から1986年まで率いた金明植さん(以下、金監督)の時代を中心に書かれています。 続きを読む・・・

『子どもと本』 松岡享子著

『子どもと本』 松岡享子著 岩波書店 2015年 資料番号:22793541 
請求記号:019.5/246 OPAC(所蔵検索)


 子どもを本好きにするには、どうすればよいのかを書いた本です。お子さんやお孫さんのいる方、図書館ボランティアさん、初めて児童サービスを行う司書さんにおすすめです。

 1974年に著者の松岡享子氏は、本人の「松の実文庫」と石井桃子の「かつら文庫」、土屋滋子の「ふたつの土屋文庫」の三つを合わせて、子どもの本と読書を専門とする私立図書館の財団法人東京子ども図書館を設立され、現在は、名誉理事長を務められています。また、慶應義塾大学、ウエスタン・ミシガン大学大学院で図書館学を学び、長年図書館で働いた児童図書館員のエキスパートです。私は、小さいころ、『とこちゃんはどこ』(松岡享子作、かこさとし絵 福音館書店 1979年 資料番号13075999 請求記号E1/マ他)が大好きでその印象が強いです。 続きを読む・・・