私のオススメ本

『よみがえる金次郎』漆原智良文 山中桃子絵 こどもくらぶ編

『よみがえる金次郎』 漆原智良文 山中桃子絵 こどもくらぶ編 同友館 2011年 資料番号:60595501 
請求記号:K157/663/3 OPAC(所蔵検索)

 「正門の横に薪を背負って本を読んでいる少年の像があるのを知っていますか?」これが私の通う小学校に途中で赴任してきた校長先生の第一声でした。
 約600人の児童がざわつきだした全校朝礼、何人かの児童が大声で「金次郎」と答えると校長先生は続けて、「そうです、二宮金次郎です。では皆さん、金次郎は右足と左足のどちらが前に出ていますか?」と質問されます。もう児童たちは朝礼そっちのけで周りと話しだしてしまい混乱しましたが、校長先生は「何気なく日々を過ごすのではなく、何事にも注意を払って生活しなさい」とおっしゃり朝礼台を降りられました。 続きを読む・・・

『情に生きる日本人』中西進著

『情に生きる日本人』 中西進著 ウェッジ 2013年 資料番号:22676696
請求記号:210.04/430 OPAC(所蔵検索)

 情とは、人情。人情とは、大和言葉でいう「なさけ」です。著者は、序文の中で、インドに起こり、中国を経由し、日本に達して終わっているアジア文化の特色を、インドの想像力、中国の論理力、日本の感傷力と表現します。そして、後者は前者の影響を承け、取捨して力を溜めたものとしつつも、日本の文化力は大きく情に傾いていると述べます。また、歌舞伎を例にあげて、日本人が人情を「時代や現実味を二の次にして大事にしているもの」だとしています。 続きを読む・・・

『世界は美しくて不思議に満ちている 「共感」から考えるヒトの進化』長谷川眞理子著

『世界は美しくて不思議に満ちている 「共感」から考えるヒトの進化』 長谷川眞理子著 青土社 2018年 資料番号:23055833
請求記号:469/175 OPAC(所蔵検索)

 小説のようなタイトルに惹かれる方もいらっしゃるでしょう。ですが、副題は「「共感」から考えるヒトの進化」とあり、当館の人類学の棚に置かれている本です。

 私が著者を知ったのは学生時代でした。専攻していた心理学に「比較行動学」という科目があり、それは手のひらに乗るサイズのマーモセットからゴリラまで、いろいろな種類のサルの行動生態を学ぶ学問でした。その科目の先生がアフリカでチンパンジーの研究をされていた時の映像を見せてもらったのですが、その中に著者が映っていたのです。樹上のチンパンジーを熱心に観察するこの女性はいったいどんな人なのだろう?と強く印象に残りました。 続きを読む・・・