おうちで「全館&お宝ツアー」

 
 令和2年は、多くの人が新型コロナウイルス感染症に振り回された1年でした。現在もその緊張感、疲労感は続いています。
 県立図書館でも、感染症予防対策をしながら対応を検討してきましたが、残念ながら多くのイベントが中止、もしくはリモートによる開催に変更になりました。 続きを読む・・・

「子ども読書活動推進フォーラム(オンライン)」を開催しました

 
 完全に中止するのではなく、楽しみにされていたみなさまに、何かお届けできる方法を考えよう――― 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、フォーラムの現地開催中止を検討せざるを得なくなったときの館長の言葉です。
 その言葉に対して「動画を配信します!」と言った担当は内心、冷や汗をかいていました。お届けしたい気持ちはありましたが、実は動画を撮影するどころか、今までの人生の中でビデオカメラを構えたこともなかったからです。今回の「司書の出番」では、初めての動画撮影に挑戦した、本フォーラムの舞台裏について、少々お話したいと思います。 続きを読む・・・

「図書館で哲学を~withコロナ時代の哲学」を開催しました ~後編~

 
③ 「公共の福祉」の思想史と歴史的展望―その再考
 
 公共の福祉の一義的解釈は存在しませんが、私は「みんながよき生活を送る状態」という意味で理解したいと思っています。古典を遡れば、アリストテレスの、貧富の差が少なく中間層の厚い国家を理想とした思想や、孟子の「恒産なくして恒心なし」という思想、中世のトマス・アクィナスの「共通善」思想などが、福祉思想の古典として挙げられるでしょう。
 現代の公共の福祉論としては、功利主義、アメリカのジョン・ロールズの「正義論」やマイケル・サンデル「共通善論」、カトリシズムにおける「共通善論」が挙げられます。功利主義は「最大多数の最大幸福」として公共の福祉を理解する思想ですが、マイノリティーや社会的弱者を配慮する人権思想が乏しい弱点があります。 続きを読む・・・