『紫式部』清水好子著

『紫式部』 清水好子著 岩波書店 1973年 資料番号:11888476
請求記号:910.23/26 OPAC(所蔵検索)


 紫式部と聞いて、皆さん、どんなイメージをもたれるでしょう?「源氏物語」の作者、だいたいはそれぐらいで、具体的なイメージには乏しいのではないでしょうか?実際、千年以上前に生きたこの女性について、正確に分かっていることは、あまり多くありません。

 しかし、紫式部は「源氏物語」の他に「紫式部集」と「紫式部日記」を残しました。
 これらの二作品には式部が何を考え、どんなことを感じて生きていたのが割と率直に記されていて、彼女のリアルな肉声を今に伝えています。
 本書はこれらのうち、特に「紫式部集」を拠所にして、式部の内面に迫り、紫式部という偉大な文学者を、ひとりの人間、ひとりの女性として解体し、その実像を明らかにしていきます。 続きを読む・・・

『国芳ヒーローズ 水滸伝豪傑勢揃』太田記念美術館編

『国芳ヒーローズ 水滸伝豪傑勢揃』 太田記念美術館編 太田記念美術館 2016年 資料番号:22912364 
請求記号:721.8/512 OPAC(所蔵検索)


 四大奇書、というものをご存知でしょうか。この場合の「奇書」とは、「奇妙な本」の意味ではなく(この意味での奇書に興味がおありの場合は『奇書の世界史』などは如何でしょうか)、「世に稀なほど卓越した書物」という意味で、『三国志』、『水滸伝』、『西遊記』、『金瓶梅(後に紅楼夢に代わります)』の四冊が挙げられます。
 ゲームやマンガで親しまれている三国志や、何度もドラマになった西遊記と違い、日本では水滸伝、紅楼夢はあまりメジャーでないように思われますが、特に水滸伝は江戸時代、大変に人気があり、『傾城水滸伝』のようなパロディが書かれるなど親しまれていたようです。現代においても、キューバ革命のエッセンスを取り入れ現代的になった北方謙三版水滸伝等々、数多くの関連作品があります。 続きを読む・・・

『働くということ 実社会との出会い』黒井千次著

『働くということ 実社会との出会い』 黒井千次著 講談社 1982年 資料番号:110428745 請求記号:J1/クロ OPAC(所蔵検索)


 『働くということ』は、1982年に出版されていますが、最近この本を原作とした『漫画 働くということ』講談社(池田邦彦著)も出版されています。昭和-平成-令和と、世の中も働き方も大きく変わったはずなのに、今なお読み継がれている理由はどこにあるのでしょうか。

 これは、著者が大学の掲示板で企業の求人や就職試験の案内を目にした就職活動時より、1955年から15年間富士重工業株式会社にて勤めた体験の手記を本にしたものです。理論ではない、働いた経験から生まれてきた思いが綴られています。 続きを読む・・・