| 平成13年7月13日(金)、第2回研修「千葉市中央図書館見学」を行いました。今年4月1日に開館し、マスコミ(読売新聞2001年4月25日)などでも取り上げられた話題の図書館ということで、40名ほどの応募がありましたが、会場の都合で泣く泣くお断りをし、当日は28名が参加されました。
梅雨明けの猛暑の中、車両事故による電車の遅れで午後1時の集合に昼食も取らずにギリギリ間に合った…という方もいたのではないでしょうか。集合場所の複合施設である生涯学習センターのアナトリウムガーデン(この設備にも圧倒されました)から、特別会議室に案内され、職員の方から千葉市中央図書館開設の経過・ネットワーク・施設の概要などの説明を受けました。その中で見学のポイントは、
@ 自動出納書庫 (公共図書館初)
A 返却本自動搬送装置(全国初)
B 障害者が利用しやすい施設
であることを確認しました。
そこで、この3点を中心に見学の様子を報告していきたいと思います。
@ 自動出納書庫
まずこのシステムは中央図書館の各カウンターのみならず、市内の図書館・図書室どこからでも、出納の依頼が出来るということです。そして、端末から要求された資料は2分ほどで中央カウンターに配送され、ここで資料番号のチェックをし資料を請求した場所へ送られます。この出納のチェックで、蔵書の点検も兼ねるということでした。また、この資料の保管については、分類に関係なく資料の大きさによって空きのあるコンテナに収納するだけで、出納のチェック時にコンテナの番号と資料番号を機械に登録して管理するので、既定のコンテナを使用するわけではない、という説明に多くの方が驚きの声をあげていました。(ただし、雑誌は『固定入庫』というシステムで同一のコンテナを使用しているということでした。)
そして、地下の書庫はというと、間口11m×奥行32m×高さ5mの巨大な鉄骨の中に、無数の(現在は40万冊対応分ということですが)コンテナが規則正しく格納されているという、圧倒されるような外観でした。確かに、限られたスペースに増加していく資料を保管しなければならないという図書館の宿命を解決していくにはとても効率的な設備であると感じました。また、その出納も2分で自動的に行われるというこのシステムは、本当にうらやましい…と思ったのは私だけではなかったのではないでしょうか。そして、「書架を見て資料を探す」というのではなく、「端末から該当しそうな資料を請求し、利用者に提供する」という運用をしていくという職員の方の説明に、データが整備されていることと職員の検索能力が重要になるのだということを実感しました。
A 返却本自動搬送装置
「この設備は、複合施設のため返却ポストが図書館のすぐ近くになかったので設計の途中で作らせたのです」と職員の方が笑いながら説明されていましたが、これがなかなかの優れものでした。もともと返却カウンターは中央カウンターから離れて、図書館の正面玄関のすぐ横に設置されているのですが、このカウンターの裏の作業室にこの装置があります。仕組みは返却ポストに入れられた本が、天井裏を通してベルトコンベアーでこの作業室に運ばれてきて、そこにいる職員が返却処理をするというのですが、この作業室にある本が集められる入れ物がかなり大きく機能的に出来ていました。(実物の様子をうまく表現できなくて残念です。)また、予約された本の受渡しは返却カウンターで行っているという事で、効率的に業務のながれを作っていると感じました。
B 障害者が利用しやすい施設
正面玄関を入ってすぐに、視覚障害者対応電磁誘導装置があります。これは、特別な杖をついて所定の場所を歩くと障害者サービスのコーナーなどに誘導してくれるというものです。そして、このコーナーにはバリアフリー端末が設置されています。これは、声を聞き取りその言葉によって検索をし、言葉で回答するというシステムで全国初ということでした。障害者サービスコーナーに専用のカウンターを置くなど、図書館の障害者サービスに対する積極的な姿勢を感じることが出来ました。
以上、3つのポイントについての感想を記してきましたが、オープンして3ヵ月、蔵書冊数もまだ収容能力に対してゆとりがあるなど、これからこの素晴らしい設備がますます活用されていくのではないかと思います。新設の図書館は、設備にお金がかけられていいなあ…とうらやましがるばかりでなく、現状を顧みて少しばかり反省しながら帰路につきました。
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