平成20年度研修報告(第1回):国立国会図書館(施設見学)

 

日時   平成20年7月4日(金)14301600

場所   国立国会図書館 東京本館

配布資料 「国立国会図書館案内」、見学アンケート

参加者  15

 

施設の概要

 国立国会図書館は、国会に属し、立法活動を補佐する機関である。また、日本で唯一の国立図書館として、納本制度に基づき、国内外で発行された出版物を収集し、原則として永久保存している。収集した資料については、目録を作成し、インターネット上の蔵書目録NDL-OPACなどにより、国会、行政・司法各部門及び国民へのサービスを行っている。現在の組織は、東京本館の他、関西館、国際子ども図書館、支部図書館で構成されている。

 近年は、情報通信技術を活用した電子図書館事業を積極的に展開し、インターネットを通じて、貴重書や各種史料の閲覧、蔵書目録や法令索引など、多様なデータベースを検索できるサービスを提供している。

 

見学のポイント

 国立国会図書館案内のDVD上映の後、新館書庫を中心に館内を見学した。

 本館のカウンターでは図書、新館のカウンターでは雑誌の出納を行っており、利用者は館内にあるNDL-OPAC端末で資料を検索し、画面上から資料の申し込みをする。申し込みデータは書庫へ送られ、書庫内の担当者が資料をベルトコンベアーに載せて、カウンターに運ぶしくみになっている。また、人文総合情報室、議会官庁資料室等の専門室があり、それぞれ特色ある資料を利用することができる。各専門室には職員が配置されており、検索援助などのサービスを行っている。

本館2階の「常設展示コーナー」では、2ヵ月ごとに様々なテーマの展示が行われている。見学時は「虫を記録する」という展示であった。展示については、漸次電子展示に切り替えていく方向である。

新館は地上4階、地下8階で、地下部分すべてが書庫となっている。年間を通じて23℃、湿度55%に保たれている。一部に集密書架が導入されており、空きスペースは十分あるような感があるが、担当者によると、書庫が満杯になるのも時間の問題とのことであった。固定書架を集密書架に切り替えるなど、書架の増設には予算措置が必要なため、常に状況を把握し、早めに対応していく必要があるとのことであった。

 

その他(感想等)

 納本制度によって膨大な資料が集まり、それらを永久的に保存することを使命としている国会図書館においては、書庫スペースの確保は深刻な問題であることが実感できた。

郵送複写サービスの利用が毎年約10%ずつ増えているとの説明には、インターネットを通じてのサービスが充実し、着実に利用者に定着していることを窺わせた。

見学後の質疑では、職員数、クレーマーの対応、初めて利用するにはどうすればよいか、マイクロ化する資料の基準等の質問、見学者自身が国会図書館を利用した時の感想など、多数寄せられ、国会図書館への関心の高さが感じられた研修会であった。

 


報告者:神奈川県立図書館 柿澤 淳子