やさしい科学しんぶん  No.69(2016.9)

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はかる

   私たちの周(まわ)りには、たくさんの単位(たんい)が存在(そんざい)します。
「g(グラム)」「cm(センチメートル)」「L(リットル)」「秒(びょう)」・・・・単位を使う(つか)ことによって表(あらわ)される、重(おも)さ、大(おお)きさ、長(なが)さなどなど。普段(ふだん)何気(なにげ)なく使っているけど、なくなるととっても困(こま)りますね。
   今回は、「はかる(測る)」をテーマに面白(おもしろ)い本をご紹介(しょうかい)します。

■蚊(か)の体重(たいじゅう)ってどれぐらい?

   今年もバトルを繰(く)り広げた方は多いのでは?
   プィ~ンとイヤな音(おと)とともに飛(と)んでくる、そんな小さな憎(にく)い奴(やつ)『蚊(か)』って、そういえばどれぐらいの重さがあるのでしょう?
   この本では、ほぼ1グラムの1円玉を比較(ひかく)して、何枚分(なんまいぶん)かを教(おし)えてくれるのですが、果(は)たして蚊の重さは何枚分…?
   ほかにもたくさんの昆虫(こんちゅう)の重さをご紹介!テントウムシを測(はか)ろうとした作者(さくしゃ)は、あることに気づきます。なんと、昆虫の中には軽(かる)すぎて、料理用(りょうりよう)のはかりでは重さがはかれないものがいるのです。作者はある工夫(くふう)をして、『電子天(でんしてん)びん』ではかることを思いつきます。その工夫もぜひご覧(らん)ください。


カブトムシ、トノサマバッタ、オニヤンマ、アゲハチョウ…手に乗せても重さを感じないような虫にだって、体重はしっかりあります!
『月刊 たくさんのふしぎ 2016年4月号 昆虫の体重測定』文・絵/吉谷昭憲  出版/福音館書店 2016年


■いったい誰(だれ)が数(かぞ)え始(はじ)めた?どうしてはかったの?

   アイスを買(か)うためにお金(かね)を数(かぞ)える、遅刻(ちこく)しないように時間(じかん)をはかる、三角形(さんかっけい)を書(か)くために一辺(いっぺん)の長(なが)さをはかる…今はたくさんのものをはかったり、数えたりします。でも、これっていったい誰(だれ)が始(はじ)めたのでしょうか?この本では、そんな「数える」「はかる」のルーツ(物事(ものごと)の根源(こんげん),始まり)を教(おし)えてくれます。
   そしてはかったり、数えたりするためには数字(すうじ)も必要(ひつよう)になってきますね。では数字はどんなものがあるのでしょう?私たちが普段(ふだん)使(つか)っている数字は、「漢字(かんじ)(一、二、三…)」「アラビア数字(1、2、3…)」ですが、実(じつ)はこの数字も他(ほか)にいろいろな種類(しゅるい)があるのです。  
    あなたもこれを読(よ)んで、「数える」「はかる」の始まりに触(ふ)れてみませんか?


イラストや写真も使って、「数える」「はかる」の始まりを解説してくれます。
『きざまれた世界 計測と計算』監修/デイビット・ジョランズ 出版/リブリオ出版 1985年 請求記号408


■もしもみんなのプールに動物(どうぶつ)が来(き)たら…

   なさんの学校(がっこう)にあるプールを思(おも)い出(だ)してください。一番(いちばん)長いコースは25メートルではないでしょうか?では、そこにもしも、ジンベイザメやシロナガスクジラが入(はい)ってきたら…?プールの水(みず)があふれちゃう?
   はかってみると、世界(せかい)にある様々(さまざま)なものの大きさがわかります。なんと、人の血管(けっかん)を1本につなぐと、長さは地球(ちきゅう)の約(やく)2周分(しゅうぶん)もするそうです。細菌(さいきん)などの目に見えないような小さなものから、地球と月の大きさといったとてつもなく大きなものまで。アッと驚(おどろ)くものがあるかもしれません!


いろいろなものの大きさを比較して、一目でわかるようにイラストで解説!
『一目でわかる 大きさくらべ絵事典 原始から生物・宇宙まで』監修/半田利弘 出版/PHP研究所 2010年 請求記号400


■古代人(こだいじん)すごい!偉大(いだい)な数学(すうがく)博士(はかせ)たち

   「はかること」ができなかったら世界(せかい)はどうなる?この本の10ページにあるデイリー・プラネット新聞(しんぶん)で、その世界ではどれだけ困(こま)ったことが起(お)こるかを書(か)いています。
   「はかること」は、私たちの生活(せいかつ)になくてはならないものです。はるか昔(むかし)、人類(じんるい)は生きるために少しずつ「はかり方(かた)」を考(かんが)えました。とくに古代(こだい)エジプト人(じん)が「農耕(のうこう)」をするようになってからは、1年の長さを正確(せいかく)に知(し)ることが必要(ひつよう)になり、月(つき)や太陽(たいよう)の動(うご)きからはかる方法(ほうほう)を考え出したのです。さらに、古代エジプトではピラミッドを作(つく)るために、角度(かくど)をはかる道具(どうぐ)も作りました。
   フェニキア人(じん)は北極星(ほっきょくせい)の高(たか)さで自分(じぶん)たちの船(ふね)の位置(いち)をはかり、ローマ人(じん)は歩幅(ほはば)で距離(きょり)をはかりました。なんと、紀元前(きげんぜん)240年(約2250年前)にはすでに地球の大きさを計算(けいさん)した数学(すうがく)博士(はかせ)もいたんです。
   「はかること」の歴史(れきし)をご覧(らん)あれ!


数学を目に見えるイラストや写真でわかりやすく教えてくれる一冊です。
『続・目で見る数学 数と単位で広がる世界』著/ジョニー・ボール  出版/さえら書房 2011年 請求記号410


■えっこんなに単位(たんい)ってあるの?!

   センチメートル、リットル、分(ふん)…聞(き)いたことがある単位ではないでしょうか?では、「ヘルツ(Hz)」は?「ディーピーアイ(dpi)」は?「カンデラ(cd)は?」これっていったい、何(なに)をはかる単位なのでしょう…?
   私たちが知(し)っている以上(いじょう)に、どうやら世界には単位があふれているようです。
   大昔(おおむかし)は、人の足の踵(かかと)からつま先(さき)までの長(なが)さを「1フィート」としてはかっていました。また、国(くに)によっても単位が違(ちが)います。例(たと)えば液体(えきたい)の量(りょう)をはかる時、私たちは「リットル(L)」を使いますが、アメリカやイギリスでは…?


『目で見てわかる身近な単位 教科書で出会う単位をすべて調べられる(子供の科学 サイエンスブック)』編/子供の科学編集部 出版/誠文堂新光社 2016年 請求記号609


■こころにも重(おも)さがある?ピーマンを150gずつ袋(ふくろ)に分(わ)ける方法(ほうほう)

   エジプトで3000年以上(いじょう)も昔(むかし)に書(か)かれた「死者(ししゃ)の書(しょ)」。その中に、死者の心臓(しんぞう)と女神(めがみ)マートの羽(はね)との重さを天秤(てんびん)にかけて量(はか)る絵(え)があります。古代(こだい)エジプト人(じん)は死(し)んだ人が生(い)き返(かえ)るようにと願(ねが)っていました。ですが、生きている間(あいだ)に悪(わる)いことをすると、心臓は羽よりも重くなって天秤が下(さ)がり、死者の心臓は…。
   天秤で重さをはかっていた私たちは、他(ほか)の方法(ほうほう)も考(かんが)え出します。
   例(たと)えば、1つ1つ重さが違(ちが)うピーマンを150gずつ袋(ふくろ)に分けるためのはかり方。大人(おとな)もおどろくアイディアです!


古代エジプトの天秤でのはかり方から現代のコンピュータでのはかり方まで!
『はかる!心から物の重さまで そして天びんからコンピュータへ』文・写真/大竹三郎 出版/大日本図書 2001年 請求記号609


■1寸(いっすん)って何(なに)?どれぐらい?

   一寸法師(いっすんぼうし)の「一寸(いっすん)」とは、約(やく)3cmのこと。つまり、一寸法師は500円(えん)玉(だま)(直径(ちょっけい)2.65cm)より少(すこ)し大きいことになります。
   鉄腕(てつわん)アトムは10万(まん)馬力(ばりき)ですが、この「馬力(ばりき)」はまさしく馬(うま)一頭分(いっとうぶん)の持(も)つ力(ちから)のこと。75㎏の重りを1秒間(びょうかん)に1メートル持ち上げる力と定(さだ)めています。(フランスとイギリスでは少し違(ちが)うそうですよ)
   大人(おとな)もちょっと知(し)らないぞ!と思う「単位」や「はかり方」の話(はなし)、いかがでしたか?では、また次号(じごう)で!


教科書にものっていない、いろいろな単位の由来やはかり方がわかります!
『目でみる単位の図鑑』編/こどもくらぶ 出版/東京書籍 2014年 請求記号609