やさしい科学しんぶん  No.65(2014.7)

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モノ知りになろう

   私たちのまわりには、たくさんのモノがあふれています。モノにはいろいろな人たちの思いがこめられ、私たちの生活を豊(ゆた)かにしてくれます。 そのようなモノたちは、いつ、どのように作られたのでしょうか?
   今回はモノのはじまりやできるまでなど、モノについてわかる本を紹介(しょうかい)します。これであなたもモノ知り博士(はかせ)!

■「二十世紀(にじゅっせいき)の予言(よげん)」と未来の社会

   今から100年以上も前の明治(めいじ)34(1901)年1月2日と3日の「報知新聞(ほうちしんぶん)」に「二十世紀の予言」という未来予想(みらいよそう)が掲載(けいさい)されました。予言は全部で23。エアコン、携帯電話(けいたいでんわ)、自家用車(じかようしゃ)の普及(ふきゅう)など、かなりの確率(かくりつ)で未来を言い当てています。どうしてそんなに当たったのか?それは、電気製品(でんきせいひん)や自動車(じどうしゃ)など、20世紀に登場(とうじょう)したモノの多くが19世紀までの科学の応用で生まれているからです。19世紀末から20世紀はじめにかけて大きく進歩(しんぽ)した科学技術(かがくぎじゅつ)は、新しいモノや産業(さんぎょう)を生み出し、経済(けいざい)の発展(はってん)のもとにもなりました。
   モノのしくみや、誕生(たんじょう)から現在(げんざい)までの移り変わりを知ると、未来の社会を考えるヒントが見つかるかもしれません。


私たちのくらしに身近で、いまの社会をよく表すモノを100とりあげて、しくみと歴史を解説しています。
『最新 モノの事典 身近なモノのしくみと歴史』 編著/最新モノの事典編集委員会 出版/鈴木出版 2009年 請求記号031


■自然界のモノや現象はどのようにできるの?

   山や海、太陽や月や星、花や草木、虫や鳥などのたくさんの生きもの…。私たちは日々のくらしの中で、こうしたさまざまなモノを目にします。
   また、雨や雪、雲、虹、かみなりなどのさまざまな自然現象(しぜんげんしょう)に出くわします。
   星には一生があって、生まれたり死んだりしています。雲は小さい水や氷のつぶの集まりです。かみなりをつくるのは静電気(せいでんき)です。
   見たり聞いたりしたことのあるモノや現象(げんしょう)でも、できかたはわからないことはけっこうあると思います。「どうやってできたのだろう?」と考えて調べてみると、科学的な考えかたが身につきます。


自然界を気象、地球、宇宙、生き物、人体の分野に分け、なりたちやしくみを説明しています。
『なりたち・しくみがわかる できかた図鑑』 監修/猪郷久義 ほか 出版/PHP研究所 2011年 請求記号400


■学校のはじまりって知ってる?

   学校は、約3000年前の古代(こだい)ギリシャでできたといわれています。身分(みぶん)の高い人たちが、どれいに働(はたら)かせてできたひま(ギリシャ語で「スコレ」)に教養(きょうよう)を身につけたので、「スコレ」がスクール(学校)という言葉のもとになりました。日本では、江戸時代の中ごろに寺子屋(てらこや)が広まり、明治時代(めいじじだい)に現在のような学校になりました。
   ランドセルはオランダ語の「ランセル」がなまったもの、チョークはフランスで石灰(せっかい)の粉から作られるようになったものです。
   理科や算数で使う道具にもそれぞれ歴史があります。スポイト・ビーカー・試験管(しけんかん)・人体模型(じんたいもけい)・コンパスはヨーロッパ生まれです。夏休みは明治時代からの制度で、江戸時代はお盆(ぼん)とお正月くらいしか休みがなかったそうです。
   "学校"というみなさんにとって身近なモノも、調べてみると「へぇ!」がいっぱいですね。


巻頭特集は「学校」、巻末特集は「祭り・行事・祝日」です。さまざまなはじまりがわかります。
『21世紀こども百科 もののはじまり館』  総監修/近藤二郎 出版/小学館 2008年 請求記号031


■あんパン・クリームパン・メロンパンは日本生まれ!

   「パンのマーチ」という歌を知っていますか?「昔(むかし)パンを焼(や)いたのは6千年も前のこと … エジプトの母さんたちがおいしいパンを焼き上げた」という歌詞(かし)がありますが、パンは、約9000年前のメソポタミアの近くで作られ、約6000年前のエジプトで本格的(ほんかくてき)に作られるようになったようです。
   日本では明治(めいじ)2(1869)年に木村安兵衛(きむらやすべえ)が東京にはじめて日本人相手のパン屋を開業(かいぎょう)しました。木村屋が発明(はつめい)したあんパンはとても人気で、パンは一気に日本人に広まりました。クリームパン、メロンパン、カレーパンも日本で発明されたパンです。
   モノは、国によって違(ちが)っていたり、外国のモノが日本に入ってきてから、人々の好みによっていろいろな種類(しゅるい)に分かれたりしています。


"世界ではじめて"と"日本ではじめて"がわかります。
『辞書びきえほん もののはじまり』 監修/陰山英男 出版/ひかりのくに 2010年 請求記号031


■できるまでが知りたい!

   モノの歴史やしくみがわかったら、今度はどうやってできるのか知りたくなりますね。「ものづくり」という言葉を聞いたことがありますか?日本はものづくりが得意(とくい)な国です。
   日本茶は、茶葉(ちゃば)をほさずにすぐ蒸気(じょうき)で蒸(む)したあと、乾燥(かんそう)させるため、あざやかな緑色(みどりいろ)が残ります。世界中で日本にしかないものです。世界一高いタワーである東京スカイツリーの塔(とう)の中央をつらぬいているシャフトは、世界で一番古い木造建築(もくぞうけんちく)である奈良県の法隆寺(ほうりゅうじ)の五重塔(ごじゅうのとう)の心柱(しんばしら)を参考(さんこう)にして設計(せっけい)されました。
   小さなモノも、巨大なモノも、できるまでには、日本人の知恵とわざがたくさん詰まっています。


だれもが目にするモノについて、材料、原料から製品になるまでを紹介しています。
『できるまで大図鑑』 監修/小石新八 出版/東京書籍 2011年 請求記号500


■かぞえ方、わかる?

   モノのはじまりやできるまでがわかったら、ついでにかぞえ方も知りたくなりませんか?「1つ、2つ」や「1個、2個」などはとてもよく使うと思いますが、モノには色々なかぞえ方があります。
   とうふは「1丁(いっちょう)」、信号機(しんごうき)は「1基(いっき)」、パンダは「1頭(いっとう)」、黒板は「1枚(いちまい)」または「1面(いちめん)」、電車は「1台(いちだい)」または「1両(いちりょう)」とかぞえます。
   かぞえ方は他にもたくさんありますが、たとえば、"大きい動物は「頭(とう)」、小さい動物は「匹(ひき)」とかぞえる"というような決まりごとがあるものもあります。
   かぞえ方をたくさんおぼえると、言葉が豊(ゆた)かになります。


文房具などの身近なものから動物や乗り物まで、もののかぞえ方を紹介しています。
『もののかぞえ方絵事典 改訂版』 監修/村越正則 出版/PHP研究所  2010年 請求記号609


■さいごに

   今回は、モノについて調べてきました。ふだん私たちの身のまわりにあるモノには、それぞれ歴史があって、それらのモノによって私たちは便利(べんり)に暮らせるようになりました。興味(きょうみ)をもったモノがあったら、さらにくわしく調べてみてください。
   今回紹介した本は、県立川崎図書館の1階の奥にある「やさしい科学コーナー」にあります。「やさしい科学コーナー」は、子どもや青少年が科学に親しめる内容の本をそろえています。 たとえば、化学、宇宙・天文、生き物、建築、機械、電気、乗り物、科学者のよみものなどがあります。一度遊びに来てください。
   では、また次号!