SiL(科学と産業の情報ライブラリーニュース)第17号(HTML版)

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秋はイベント、盛りだくさん

連続講座「産業史とともに~産業遺産~その魅力を探る」

  今、注目を集めている《産業遺産》を、さまざまな視点から見つめ、その歴史と未来を探る連続講座です。

産業史とともに~産業遺産~その魅力を探る

【秋のお散歩…川崎河港水門】

  館内等に掲示している連続講座のポスターにも使った川崎河港水門。県立川崎図書館から歩くと約15分。最寄り駅は京急大師線「港町」または「鈴木町」下車、徒歩約5分です。
  第一次世界大戦後の好景気による工業用地の拡張、水路網整備のため、都市運河計画の一環として作成されました。昭和3年(1928)に完成。竣工式には、大女優の田中絹代らが招待されテープカットしました。現在は国の登録有形文化財にも指定されています。水門の頭部にあるオブジェは、当時の川崎市の特産品であったナシ、ブドウなどがモチーフになっています。

さらに、こんなイベントも開催します。

●10月24日(土)14時~16時
文字・活字文化の日記念講演
「身近で見る進化~スミレ、タンポポ、ネコと恐竜」

サイエンスジャーナリスト、イラストレーターとして活躍されている北村雄一氏に、進化の考え方をわかりやすくお話していただきます。
※ 定員50名(無料。申し込みが必要です。県立川崎図書館までお問い合わせください)

●11月3日(火)
映画上映会 シネマ・テーク&トーク
「破天荒力-ミラクル オブ 箱根-」

・第1回上映10時30分~12時00分
・市川徹監督トーク 13時30分~14時30分
・第2回上映14時40分~16時10分

箱根の開発を実現した福住旅館の福住正兄、富士屋ホテルの山口仙之助・正造ら、日本有数のリゾート地・箱根を築きあげた男達のドラマを映画にしました。市川監督のトークもお楽しみに。
※ 定員90名(無料。申し込みが必要です。県立川崎図書館までお問い合わせください)

●11月1日(日)10時から15時
「本のリサイクルフェア」

昨年の好評を受け、今年も開催いたします。いろいろな分野の本を一人5冊までお持ち帰りいただけます。
※ お申し込みは不要です。直接、ご来館ください。1階入口・2階ホールが会場です。リサイクル本が無くなり次第、終了となります。なお、本のお持ち込みはお受けいたしません。

所蔵雑誌が「安野光雅展」で展示されました

  「町田市民文学館ことばらんど」で9月27日まで開催していた「安野光雅展」に、県立川崎図書館の所蔵雑誌『数理科学』が特別展示されました。

  実は、1969年から80年にかけて、『数理科学』の表紙の絵を、画家・絵本作家の安野光雅氏が手がけていたのです。風刺やマジック感覚に満ちた楽しい絵ばかり。これらの絵の原画は残念ながら残っておらず、また、古書での入手が困難なため、とても貴重なものになっています。安野光雅氏の画業をたどる上で、欠かせないということで今回の出品となりました。当館からは45冊、文学館の所蔵分を合わせて、60冊ほどが展示されていました。

  芸術の秋です。本や雑誌の装丁に目を向けてみてもいいかもしれません。

  ※展示は終了しています。また通常、雑誌は貸出していません。

本と雑誌で発見

【図書】
『地場産業+デザイン』
喜多俊之著(学芸出版社 2009年)〈601.2/72〉
  シャープの液晶テレビAQUOSシリーズのデザインなどで著名な喜多俊之氏。その喜多氏の手によって日本の伝統工芸品はどう生まれ変わるのか。輪島塗、美濃和紙などを用いた実例を紹介しています。小田原・箱根の寄木細工はトレーのデザインに使われ、海外の見本市でも好評だったそうです。喜多氏と仕事をした職人さんによる「地場の声」も収録されています。

【図書】
『宇宙で暮らす道具学』
宇宙建築研究会編著(雲母書房 2009年)〈538.9/112〉
  宇宙飛行士の若田光一さんは宇宙ステーションに4ヶ月半滞在していました。宇宙も少しずつ、身近になりつつあるようです。宇宙で使う椅子ってどんなかたち、月に建造物を造る方法は・・・、建築技術を中心として、歴史と現状、課題などが広くまとめられています。布団や机を出し入れしたり、靴を脱いだりする和式の生活は宇宙向きなんだそうですよ。

【雑誌】
『日経アーキテクチュア』
(No.907)2009年8月24日号〈Z520/N〉
  特集は「保存・再生の経済学」。歴史ある近代建築を、現代生活にあうように手を入れて残したり、復元したりする取り組みが成功しているそうです。「横浜市ではなぜ近代建築が残るのか」という記事によると、住民の意識、行政の支援、登録・認定の制度などが大事だそうです。その他、学校が図書館になったり、旧逓信省施設が結婚式場になった事例も。

【雑誌】
『ランドスケープデザイン』
(No.68)2009年10月号〈Z518.8/1〉
  「都市と森をつなぐ 里山再生と活用のアイデア」という特集。銀座のビルの屋上では、30万匹のミツバチを飼育して、今年は600キロを超える蜂蜜がとれたそうです。皇居や公園、街路樹があり養蜂に適していたとか。
自然環境を復元させ、防災拠点の役割も期待される川崎市幸区の「新川崎の森づくり」も紹介されています。

【雑誌】
『エネルギーレビュー』
(Vol.345)2009年10月号〈Z501/E〉
  「新エネ百選」ってご存知ですか。NEDOと経済産業省が協力し、新エネルギーを導入した地方公共団体等の実施例から、優れた取り組み百選を選んだものです。
  誌面では、宮崎県の「鶏ふん焼却によるバイオマス発電」や、長野県の「南信州おひさま発電所設置プロジェクト」など9件の事例が紹介されています。
  NEDOのホームページで確認したところ、神奈川県からは「東急元住吉駅における光透過型太陽光発電設備の導入」など4件が選定されていました。

ユーザーサポートガイダンス

  県立川崎図書館を"もっともっと活用していただきたい"とはじめたユーザーサポートガイダンス。これまでの開催はいずれも好評で、次のような声を参加者の皆様からいただいています(アンケートからの抜粋、一部編集)。

  「日頃、1階で利用しています。我流でしたが整理して教えていただいて感謝します」
(第4回「新聞記事データベースを使うコツ1 日経テレコン」)
「ユーザーサポートガイダンスは、これまでに数回、参加しています。今回は新聞紙面の版数やヨミダス用語辞典の話などはじめて知ることが多かったです」
(第5回「新聞記事データベースを使うコツ2 ヨミダス」)

  嬉しいご意見である反面、図書館を使いこなすって一筋縄にはいかないがゆえのお言葉だとも感じています。アンケートでは、こんなテーマを希望するといった要望も、いくつかいただいています。
今後も、ますます図書館を使いやすくしていく必要性とともに、図書館員一同もより高い情報力を身につけていかなくてはと思いました。

  今後のユーザーサポートガイダンスは、1月16日「雑誌は情報の宝庫2 J-Dream2とCiNii」、1月30日「国立国会図書館のホームページ活用術」、2月13日「社史を楽しむ」を予定しています。皆様のご参加をお待ちしています。

文献データベースひとくちメモ

  県立川崎図書館で利用できる文献検索データベースといえば、J-Dream2とCiNiiが代表的です。

  J-Dream2には、抄録(論文の要旨)や海外の情報も含め、いろいろなキーワードで検索できるなどの特色があります。CiNiiには、論文の全文を閲覧できるものがあったり、大学図書館等での所蔵機関を確認しやすいなどの特色があります。

  今年の夏からはJ-Dream2でヒットした文献のうち、CiNiiで本文が閲覧可能なものにはリンクが付くようになりました。簡単とまではいかないまでも、少しずつ便利にはなっています。

  県立川崎図書館でも、CiNiiの検索結果から、県立の図書館での所蔵を確認しやすくするなど、使い勝手の向上に努めています。

あとがき

  「読書の秋」ということもあり、図書館では例年、秋にイベントが多くなります。今号はイベント情報、盛りだくさんでお届けいたしました。例えば講演会に参加したことがきっかけで、そのテーマに関心を持って、図書館の資料を活用していただく。さらにユーザーサポートガイダンス等を通して、図書館を使いこなしていただく。といった流れが生まれればいいなと思い、各種の企画を実施しています。これからも、ご期待ください。