サイエンスカフェ結果報告(第47回)

きのこの世界のナマケモノ?―地下生菌の進化と驚きの多様性―

テーマきのこの世界のナマケモノ?―地下生菌の進化と驚きの多様性―
講師折原 貴道(おりはら たかみち)氏
(神奈川県立生命の星・地球博物館 学芸員 菌類担当)
日時2017年1月21日 14:00~16:00

 
講師の折原貴道さん

【概要】
  菌類の胞子をつくる器官であるきのこには、地上に姿を出すことをやめ、落ち葉の下や地中に、だんご型のきのこをつくるようになった菌類(地下生菌)もあります。
  地下生菌は、普通のきのこに不可欠な、自力で胞子を飛ばす仕組みも退化してしまっています。その代わりに、ある独特な方法で胞子を散布しているのですが、その方法とは・・・?
  今回のサイエンスカフェでは、神奈川県立生命の星・地球博物館 学芸員の折原貴道さんをお迎えして、知られざるきのこの世界についてお話しいただきました。


<神奈川県立生命の星・地球博物館について>


<折原さんご自身について>


<きのこ・菌類とはどんな生物か>

1.きのことは

2.菌類の特徴と驚くべき多様性

3.きのこをつくる菌類

4.きのこの生き方


<きのこのさまざまな“形”のふしぎ>


<地下生菌とは?>

1.地下生菌の特徴

2.地下生菌の胞子の散布方法

3.地下生菌への進化


<ディスカッション①>

■テーマ:「なぜ菌類のさまざまな系統で地下生菌への進化が起きているのか?
地下生菌へと進化すると、どんないいことがあるのか?」

■会場から出た意見:()内は、折原さんのコメント

■折原さんからの補足説明


<地下生菌の基礎研究 イグチ科地下生菌の種多様性と生物地理の謎を解く>


<研究紹介 島嶼の地下生菌?琉球列島の形成史と地下生菌の関係>

1.地下生菌分布の謎

2. 琉球列島の形成と地下生菌

※その後、地下生菌の胞子散布に関して、2回目のディスカッションが行われました。


<日本地下生菌研究会(JATS)について>


【質疑応答】

会場の写真
会場の様子

Q.日本にはどのくらいの菌類がいるのか?

A.既知の約10万種のうち、日本には2~3万いるとも言われているが、実際の数は不明である。和名が付いているものだけで5~6千はある。


Q.菌類の推定種数が約510万種というのは、どのような根拠をもとにしているのか?

A.根拠というよりも、各地の植物の多様性(種数)や菌類の種数との比率などを踏まえて推定した結果である。 詳しく知りたい場合には『菌類のふしぎ』(国立科学博物館、東海大学出版会、2008)が参考になる。


Q.共生菌類、例えばトリュフなどは、共生していた植物が枯れると移住していくものなのか?

A.共生でないと生きられないというように、完全に線引きできるものではない。ある程度は自分で栄養が作れることもある。


関連情報

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