運営関係

県立の図書館の基本理念

神奈川県立の図書館は「知」を集積し、新たな「知」を育む「価値創造」の場として、神奈川の文化と産業の発展、社会づくりに寄与します。

沿革

2館について

関係法規

神奈川県立図書館条例(PDF73KB)

神奈川県立図書館組織規則(PDF189KB)

神奈川県立の図書館の利用等に関する規則(PDF143KB)

神奈川県立の図書館の利用等に関する規則施行規程(PDF221KB)

運営方針・事業体系図・事業計画

平成26年度 神奈川県立図書館運営方針

平成26年度 神奈川県立川崎図書館運営方針

収集方針

神奈川県立図書館資料収集要綱(PDF215KB)

神奈川県立川崎図書館資料収集要綱(PDF94KB)

数値目標・活動評価

神奈川県立図書館数値目標 平成26年度活動評価(平成25年度)

神奈川県立川崎図書館数値目標 平成26年度活動評価(平成25年度)

利用統計

神奈川県立図書館・県立川崎図書館 利用統計  平成24年度

所蔵統計

神奈川県立図書館・県立川崎図書館 所蔵統計  平成24年度

事業年報

神奈川県立図書館要覧 平成25年度 

神奈川県立川崎図書館要覧 平成26年度

図書館アドバイザー・レクチャー実施結果

日時・会場

平成24年12月13日(木) 15:00~16:45
県立図書館  新館1階多目的ホール

レクチャー概要

アドバイザー:ビジネス支援図書館推進協議会  理事  蛭田  廣一  氏
テーマ:「地域資料とビジネス支援サービスの可能性-小平市立図書館を例として」

アドバイザー紹介

  蛭田氏は1975年より小平市図書館に勤務し、長年、郷土資料研究会や日本図書館協会の資料保存委員会等でも活動してきた。現在は小平市の市史編さんに携わるとともにビジネス支援図書館推進協議会の理事を務めている。

  本アドバイザー・レクチャーでは、特色ある図書館サービスの方法として、郷土資料の収集・提供、およびビジネス支援について、豊富な事例をもとに講義が行われた。

図書館サービスを活性化させるために

  娯楽教養型サービスは図書館として基本的なサービスだが、その他にもいろいろな可能性を追求する必要がある。小平市立図書館では、地域や行政の課題解決を意識した取組みや情報発信を積極的におこなっており、実際のページを見ながら次のような実践例が紹介された。

行政計画と図書館サービス計画

  「小平市第三次長期総合計画・前期基本計画」では、資料の充実だけでなく、地域や行政の課題を解決するためのレファレンスサービス等を基幹的なサービスとして位置づけた。また、公民館との統合によるサービスポイントの整備、学校図書館との連携、市史編さん支援を通した貴重な資料の整備と提供等、サービスを拡大していった。

  図書館サービス計画や事業計画、事業概要は市のホームページで公開している。

地域の課題解決と地域資料

  平成17年度に文部科学省の「社会教育活性化21世紀プラン」を受けて、市議会の会議録を件名ご とに整理し、市のホームページ上で検索できるシステムの研究をした。このことにより、地域の課題を解決する際の経過と情報源を明確に示すことができるようになった。

小平市立図書館における地域資料サービスの実践

  市内に残っている名主家文書の整理を各家から図書館に任せていただき、目録作成と共に複製製本 を行い、利用に供している。地域資料は貴重な資料だからこそ公共図書館サービスとして提供する責務があり、そのための資料保存を考えなければならない。また、利用保障のための代替として、複製やマイクロ化等の措置も必要である。さらに、古文書を活用するための目録や史料集及び解題も作成している。

  古文書以外の地域資料としては、一般図書・行政資料のほか、地図、新聞記事の切り抜き、学校関係資料や折り込み広告、地域関係雑誌、パンフレット・ポスターなど、様々なものを収集・提供している。特に原資料の持つ力は大きいので、きちんと保管しておくことが大切である。

地域資料の情報発信

  ホームページによる情報発信の先進事例としては、秋田県立、岡山県立、立川市立、調布市立等の図書館によるデジタルライブラリーやデータベースがあるが、小平市立図書館でもホームページから地域資料情報を発信している。古文書目録や新聞記事の検索のほか、郷土の写真や司書手作りの「としょかんこどもきょうどしりょう」、小平に関するレファレンス事例集等、さまざまな内容が掲載されており、来館しなくても多くの情報を得られるようになっている。また、これらの資料だけでなく市民の活動情報を収集し、各団体等のホームページとリンクさせることで、地域情報のポータルサイトとして活用できるようにもしている。

  このように、ホームページにいろいろな工夫をして利用しやすいページを作ることで、来館・非来館を問わず広く情報発信を行うことができる。

小平市史編さん事業

  平成20年4月から平成27年3月までの7年間で、市史研究、史料集、市史本編、概要版等、計19冊の刊行を予定している。現在は3年目で、本編3冊は平成24年度内に発行を予定しており、他のものも編さん中である。さらに、本編を利用し活用するための資料として平成25年度に索引・年表を、平成26年度に概要版を作成する。予算は約2億円、3人の再任用職員のほか、専門調査員6人、臨時職員3人が従事している。また、この事業では市民との連携が大きな力となっている。

市民協働

  図書館、学校図書館、市史編さん事業等では市民の協力が活動の支えとなっている。古文書の整理や地域資料のデジタル化、学校図書館の蔵書整理とデータ入力、市史編さん等、多くの場面で活躍することで、協力者自身の生きがいにもなっているようだ。市史編さんでは市内の大学も含めた幅広い市民協働が行われているが、それがクローズアップされたことで事業が円滑に進むようになった。

ビジネス支援サービスの動向

  ビジネス支援図書館サービスは、現在は都道府県立図書館の大半が取り組んでいるが、菅谷明子氏の功績によるところが大きい。菅谷氏のニューヨーク公共図書館の報告を契機として、2000年12月にはビジネス支援図書館協議会が設立され、情報提供や図書館のビジネス支援サービス推進のための活動を行っている。

  ビジネス支援の実践としては、レファレンス・レフェラルサービスのほか、人事交流やイベントの共催、相談会・講習会の実施、観光事業等と連携などが考えられるが、関連サービスとして法律情報や行政情報、医療・健康情報の提供や行政支援サービスへも展開が可能である。

  具体例として小山市立中央図書館の農業支援サービスが紹介され、鳥取県立図書館、秋田県立図書館、伊万里市民図書館の事例紹介資料も配布された。

  最後に、図書館は情報化社会の中にあって多様で個別的なニーズに応え、住民自治と市民協働を支援するために必要不可欠な機関である、と結んだ。

質疑応答

・郷土資料の複写は著作権的にはどうなのか。

  →古文書は新しいものでも明治時代なので、著作権の保護期間は終わっている。差別の問題にも配慮しなければならないが、小平市は明暦の大火(1656年)後に人が移住した土地で、被差別部落がないので、その点も問題ない。

・市立図書館から都立図書館への要望はあるか。

  →都立図書館は、書庫の狭隘化による大量廃棄、複本の処分を行い、その後も廃棄を続けている。 古い本を保存することも図書館の重要な任務であるので、議論の仕方によっては市町村図書館との協働によって多摩デポジットライブラリーのようなことができたのではないか。

  また、都道府県立図書館は市町村立図書館のよりどころとなる存在であるが、人をつなぐことが最大の務めであると考える。研修等でできた仲間と議論することで、現場の職員が研究者・学者を育てるなど、支え合う関係を作ることが重要である。